さて、先日うちの少年と、毎年恒例の岡本太郎現代芸術賞展(太郎賞展)に行ってまいりました。会期は2021年04月11日まで。会場内は写真撮影OK。向ヶ丘遊園から引っ越してもう8年になりますが、相変わらず年間パスポートをキープしてます。ちなみに前回の記事はこちら。
ちなみに、この期間限りの特別かもしれませんが、常設展の方も写真撮影OKになっていました。ということで、いつも撮影できないところも撮ってみました。
藤田 朋一「机上の誉 −きじょうのほまれ−」
入ったところにあって目立っていたのが、透明プラスチックが強いライティングでキラキラと輝いているこの作品。
なんだろう、エンジン?と思ったら、どうも第2次大戦中の日本の航空機エンジンがモデルらしい。
1942年(昭和17年)9月に生産が始まり、爆撃機銀河、偵察機彩雲、戦闘機の疾風や紫電改など、第二次大戦後期の陸海軍航空機にメーカーや機種を問わず幅広く搭載された。
誉 (エンジン) - Wikipedia
よく見ると、鳥居とか神社っぽい透明パーツも使われているみたい。注連縄っぽいものとか。
これらのパーツも通常のプラモデルとかとも思えない色だし、オリジナルで作ったのかな? 素材を見るとアクリル板とか書いてあるから、作ったのかもね。凄いな。
土台の部分の焦げた木材的な部分も面白い。
東 弘一郎「廻天する不在」
会場の中心で目立っていたのがこの作品。
この自転車が人力で回転する巨大な作品、作者が住んでいる取手がかつて「自転車の街」と呼ばれていたことに由来するらしいんだけれども、それは知らなかった…。
ゆっくりと回転する様が面白いです。
モリソン 小林「break on through」
何気に結構気に入ったこちらの作品。
「素材:金属(ほぼ鉄)」だそうです。えっ。
鉄製の植物園、といった雰囲気。面白い。ちなみに今回の岡本敏子賞はこちらの作品でした。
小野 環「再編街」
うちの少年が結構気に入っていたのがこれ。ペーパークラフトの街かな、と思うと…。
奥の方に素材となった本たちが並べられている。
つまりこれは本で作った本。
なかなかに細工が細かい。
団地っぽいところを裏から見るとこんな感じ。うちの少年はこういうのを見て図工のインスピレーションを得ているのだろうか。
こちらは特別賞の作品の一つ。
山崎 良太「挑む戦闘服」
あれ、これも面白かったのに全体像の写真を撮り忘れてる。服です。着用写真の写真を代わりに。
アンチって何だ?
よく見ると、岡本太郎系のパーツがそこかしこに。背中の真ん中に太陽の塔の顔があるのか。
この裾の方の工作も実にいいね。
大西 茅布「レクイコロス」
なんか独特の作風の絵が大量に配置されたこの作品。
なんと作者は高校生なのか。それを知ると、どのくらいの期間をかけてこの作品作ったんだろう、と別の観点からも興味が出てきたけど…。
実はタイトルは「レクイエム」と「コロナウイルス」からの造語ということなので、非常に最近なのだろう。凄いね。
ちなみにこの作品が今回の岡本太郎賞受賞作品。
加藤 立「鑑賞者」
こちらは会場内だけではなく、美術館の周りも歩き回っていた作品。
いろんな絵(これは岡本太郎の作品だが、その他の作家の有名絵画が多数)のキャンバスを背負った人々がとにかく歩き回る。
落ち着いてみられない絵、ということ自体がコンセプトの作品の模様。面白かった。
ということで、今回もなかなか面白い作品がそろってました。
ちなみにミュージアムカフェの、今回の岡本太郎現代芸術賞展限定メニューは「太郎のジャンバラヤボウル」でした。