さて、今年も太郎賞の企画展(岡本太郎現代芸術賞展)の季節がやってきました。ということで、2月14日に始まった「第23回岡本太郎現代芸術賞展」を観に、川崎市岡本太郎美術館に行ってきました。会期は4月12日(日)まで。
今回もうちの少年(小1)を連れて行ってきたのですが、ここ数年の太郎賞の中では一番自分として気に入った作品が多かったように思います。ということで、気になった作品を中心に紹介していきましょう。
本濃研太「僕のDNAが知っている」
今回の特別賞作品の一つ。なんか謎の仮面がびっしりと壁を埋め尽くしている。
仮面の素材はダンボールのようです。張子みたいな感じ。
それぞれいろいろと元ネタのある仮面ではあります。
一部自由にかぶっても良い仮面もあるので、うちの少年も私も、この銅鐸他いくつかの仮面ををかぶってみました。なかなか面白い。
森貴之「View Tracing」
今回の特別賞作品の一つ。昔懐かしいワイヤーフレームのCGっぽいけれども実写だ。
ポリゴンの辺の部分に蛍光の糸を張って、そこにブラックライトて照らすことで、ワイヤーフレームっぽい現実世界が作られています。
なので、こんな感じに被写界深度の浅い写真を撮るとちょっと面白い。
うちの少年もカメラで撮りまくっていました。なんかかの昔のTRON(旧作)みたいな感じで面白い写真になったな。あの映画ももしかして衣装を光らせるのにブラックライトを使っていたのかな?
藤原千也「太陽のふね」
今回の特別賞作品の一つ。会場中心付近のかなり目立つ場所に強烈な存在感を醸し出していたこの木。内部をくり抜いたときに出た屑が下に撒かれている。
くり抜いた部分を覗くと、上の方に切り込みがあり、下の部分に白く描かれた川のようなところに光が当たって明るく輝いて見えます。
おお、こうなっているのね。
野々上聡人「ラブレター」
今回の岡本太郎翔作品。先ほどの仮面だらけの「僕のDNAが知っている」の向かいにこの作品があってなかなかカオス。
意外に中心部の謎の人形群が大量にあるんだけど、この裏側のこの顔たちが気に入ったな。
裏の方では芸術アニメ的な映像作品がいくつも流れていました。
この真ん中あたりにある毛の生えた謎の物体が適当にやる気無い感じで回ってるのがなかなか良かったな。
根本裕子「野良犬」
今回の岡本敏子賞作品。会場の中央奥のほうに沢山並んでます。
一頭一頭の表情がなかなかいいんだよね。特に気に入ったのはこちらと…。
この振り返りざまの表情だな。
松藤孝一「世界の終わりの始まり」
今回の入選作品の一つ。実はうちの少年も私も、一番気に入ったのは同じくこの作品らしい。なんだ、気が合うなあ。この暗闇に緑色に光るガラスのオブジェは全てウランガラスでできている。
先ほどの「View Tracing」と同様、ブラックライトに照らされてウランガラスがほのかに輝きます。
ウランガラスが置かれたテーブルの引出しには、なぜかギフチョウの標本が。
しかしこれだけウランガラスが集まるとなかなか壮観だな。これ、たぶんウランガラスを材料にして全てオリジナルで作ったんだろうな。物販でもりんご型のやつを大小、売ってました。
そんたくズ「そんたくズ岡本太郎美術館記念コントライブ〜死ぬのはお前だ!アジア初の逆デュシャン展〜」
まあなんだかわからない作品名なんだけれども、お笑いライブのステージ自体をインスタレーションとして作品にした、という感じなのかな? ステージと観客席。
入り口(?)のところにある看板やフライヤーなど。土曜・日曜は実際にコントをこのステージで披露しているので、ちゃんと聴いてみた。なかなか面白かったよ。「むらむらかみたかしこしこ」うちの少年が覚えちゃったじゃないか、実に教育に悪いな(笑)。
このステージ横で配布しているフライヤーがまた結構ネタ的な感じで、何枚ももらってきてしまった。
もらってきたフライヤーで結構気に入ってるのを並べてみた。いや特にピー○ボートネタで「今なら申し込みをすると、漏れなくどこでもオーロラが見える薬プレゼント!!」は実に不謹慎でいいな。そういうの好きだぞ。
これ以外の作品もとても魅力的なものが沢山ありました。今回は実に豊作豊作。大満足、いや大爆発です。会期もまだたくさん残っているし、また行こうと思います。