xckb的雑記帳

身の回りにあったことを雑多に語ります。

切り絵作家・大橋忍個展「花なく庭 蠟涙の耀」(上野・ROUTE GALLERY)

さて、上野のROUTE GALLERYで開催されている、切り絵作家・大橋忍さんの個展「花なく庭 蠟涙の耀」の初日に行ってきました。開催期間は2023年10月6日(金)〜10月9日(月・祝)です。昨年の個展は諸事情で行けなかったので、2年ぶりに個展にお邪魔します。

かれこれ(多分)10年ほどファンをさせていただいているのですが、このブログにいらっしゃることの多いであろうヲタク成分の強い方には、「劇場版 夏目友人帳 ~うつせみに結ぶ~」の切り絵のリアル作者、というのが一番わかりやすい気もします。この映画を見た時の自分の興奮はこちらの記事に書いたのでまあそれは別途。

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最近は正確に反復されるパターンの作品や、それらを背景としてその前にモチーフを表現する作品が多いのですが、自分もとても気に入っています。

こちらは今回の個展タイトルの作品となる「花なく庭 蠟涙の耀」(はななくにわ、ろうるいのひかり)。

忍さんの作品によく使われるモチーフが1枚に収まっている作品なのですが、様々な作品を展示している個展のセンターとしてとても素敵な作品となってます。近寄って見ても綺麗。

反復パターン作品。いいですよね。

個人的に金魚のモチーフって大好きなんだけれども、それがこんな風に完璧な反復パターンとして作品となっていると、なんとも見入ってしまうな。

実は近日中に岩手に行こうと計画中なのですが、宮沢賢治の作品をモチーフとした切り絵が2点あって、頃合いもよくなんと!と思ってしまった。こちらは「銀河鉄道の夜」。

そして「よだかの星」。この反復される背景の中の露草などのモチーフと、よだかの羽の色の表現とかがとにかくツボで、今回こちらの原画をお迎えすることとしました。楽しみ。

というわけで、他にも連続模様の素敵な作品がいろいろあったのですが…。

一方でこのような不規則に配置された植物が長方形の枠できちっとカットされている作品とか…。

文章を表現するこうした作品(原稿用紙を背景に配置するのはとても良いアイデアですね)もあったりして、あ、こういう昨日もまた作ってくださっているのね、と思いながら、美しい作品に囲まれて、良い午後のひと時を過ごしました。

ところで乗り鉄的なご趣味もあるような忍さん、この四季島モチーフの作品を見て、なんでこれが公式じゃないんだ、とか思ってしまったのでJR東日本さんもよろしくお願いしますよ(笑)。

やっぱり個展はいいですね。

今回の写真は、すべてFUJIFILM X-T30にXF23mm F1.4Rで、絞り開放+マニュアルフォーカスで撮影しました。色んな意味で良い組み合わせです。絞りリングを回し、次にピントリングを回す。MFのフィルムカメラで撮っていた頃の感覚がそのまま使える感じで楽しい。