さて、毎年恒例の、岡本太郎現代芸術賞展(以下、太郎賞展)を鑑賞するため、川崎市岡本太郎美術館に行ってきた。会期は2019年2月15日〜4月14日。私は2月16日に行ってきたので、実は2日目だったか。
なんかうちの少年、1歳の頃から毎年、太郎賞展には連れてっている気がするのだけれども、6歳になった今年も誘ったところ乗り気だったようなので、一緒に行ってきた。彼にとっても、なんともう6回目の太郎賞展!
ここでは、自分やうちの少年が気になった作品をいくつか紹介しよう。だいたい特設展会場入口から時計回り順にまとめたつもり。
宮田彩加「MRI SM20110908」
入口から入っていきなり、なんだこれは? と思った謎の刺繍?的な何か。どうやらミシンの刺繍機能に細工して、ベースの布のない「刺繍」を作ったらしい。原画は自分の頭部MRI写真。
なんか、「ザ・セル」の馬の輪切りを思い出してしまったよ。動かないし、ぜんぜん違うんだけれども、この大きさからの連想かな。
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藤原史江「森羅万象」
最初見たときはどういう趣旨の作品なのか全くわからなかった。ええっと…風景画?
おや、なんか木の枝とか置いてあるぞ…。ということで気がつくと、この作品は巨大なサンドペーパー。
このサンドペーパーに、木の枝を擦りつけて樹の絵を描く。
この石を別のサンドペーパーに擦りつけて…。
採石場の風景を描く。
なんだ、実に面白いじゃないか。こういうのは結構好きだったりする。
本堀雄二「捨てる紙あれば、拾う紙あり」
何の変哲もない(笑)薬師三尊像と十二神将立像。
そろそろと近寄ってみると…。
全部ダンボールだ!
ダンボールも新品ではなく、全部何かの箱として使われたものから持ってきているのがいいですね。
風間天心「Funetasia」
「平成」の葬儀?なのかね。後ろのパネルには過去の多くの元号が。
よくわからないけれどもこのやたらと縦線に満ちたデザインがなんか気になった。
田中義樹「SUPER OLYMPIC」
この作品は、自分にはあまり刺さらなかったんだけれども、うちの少年には何かかなり刺さった模様。
金閣・銀閣・銅閣が積み重なってそこにたくさんの犬が…。なんだろうなこれは。
檜皮一彦「hiwadrome: type ZERO spec3」
今回の太郎賞(ベスト作品に与えられるっぽい)作品はこちら。暗いスペースの中を、煌々と照らすLEDの舞台照明に、うず高く積み重なった車椅子の残骸と謎のパーツたち。むっちゃカッコいい。
作者の方が車椅子のユーザのようで、リアルなゴリラの面をかぶって会場内をスケボーのようなものに座って回っていらっしゃったのだけれども、うちの少年、本気で怯えてた。まあその反応も織り込み済みのパフォーマンスだったと思うんだけれども、仮に失礼があったらまことに申し訳ない…。
それでも、うちの少年もこの作品にはなにか感じるものがあったようで、真剣な顔で写真を撮ってたな(写真を撮る彼の写真を俺は撮っていたけど、公開しないぞ)。THETA Vで全天周の動画を撮ってみたので、雰囲気の片鱗を味わうことができたら、と…。再生しながらグリグリ視点を動かせるはず(スマホの場合はYouTubeアプリが必要かも)。
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まとめ
ちなみに、観客が作品に投票するコーナーがあるのだけれども、自分は「森羅万象」と「hiwadrome: type ZERO spec3」がかなり気に入っていたのでかなり迷った。が、すでに後者は太郎賞を受賞しているということで、ここは「森羅万象」に一票、そしてうちの少年は、私が全く謎だった「SUPER OLYMPIC」に一票、という結果。
というわけで、今年も面白い作品が色々と集まっていました。4月14日まで開催しているので、興味を持たれた方はぜひ、川崎市岡本太郎美術館まで(最寄り駅は小田急線の向ヶ丘遊園駅)。