さて、本当は年末までに書きたかった毎年恒例のアニメ年間私的ランキングだけれども、いろいろ忙しかった上に、正月には風邪をひいて寝込んでしまい、結局松の内も過ぎてしまった…。まあそれはともかく、今年も独断と偏見ランキング、いってみよう。ちなみに2022年のランキングはこちら。
それより以前の年のランキングはこちらからご参照いただきたい。最初が2014年だからちょうど今回で10回目となるのか。
今年はちょっとTVアニメよりも劇場アニメをよく観にいっていたこともあり、例年より見ていたTVアニメが少ないが、劇場アニメをたくさん観られたということは、まあそれはそれでコロナ初期の惨状を思い出すと、劇場に作品と観客が戻ってきたということの表れとも言えるんじゃないかな。
ということで、今回の目次。出し惜しみはしないので、全ての結果はこの目次でわかるぞ。
対象作品
対象作品は2023年中に完走したTVアニメと劇場に観にいった劇場アニメ作品で、以下に全作品のリストを挙げる。
TVアニメ
- 冬
- 英雄王、武を極めるため転生す ~そして、世界最強の見習い騎士♀~
- お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件
- お兄ちゃんはおしまい!
- 虚構推理 Season2
- 進撃の巨人 The Final Season 完結編 前編
- スパイ教室
- ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん
- 転生王女と天才令嬢の魔法革命
- NieR:Automata Ver1.1a
- 春
- 【推しの子】
- 機動戦士ガンダム 水星の魔女 Season2
- 君は放課後インソムニア
- 天国大魔境
- 女神のカフェテラス
- 夏
- AIの遺電子
- スパイ教室 2nd season
- ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~
- 悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。
- Helck
- ホリミヤ -piece-
- 無職転生 Ⅱ ~異世界行ったら本気だす~
- 秋
- 薬屋のひとりごと
- 経験済みなキミと、経験ゼロなオレが、お付き合いする話。
- 16bitセンセーション ANOTHER LAYER
- 進撃の巨人 The Final Season 完結編 後編
- 葬送のフリーレン
- はめつのおうこく
劇場アニメ
- アリスとテレスのまぼろし工場
- 鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎
- 君たちはどう生きるか
- グリッドマン ユニバース
- 劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE
- ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー
- 青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない
- 青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない
- 特別編 響け!ユーフォニアム~アンサンブルコンテスト~
- BLUE GIANT
- 北極百貨店のコンシェルジュさん
- 窓ぎわのトットちゃん
- 屋根裏のラジャー
…特にTVアニメに関してはあれも見てないこれも見てない(その割にあんなクソアニメを完走してる)とか言われそうだが、まあ基本、完走した作品はそれはそれで何かしら惹かれるものがあったから完走できたわけで、まあそんなこと言われても知らんがな、ということで。
あとは、単純に色々忙しかったのと、劇場アニメを観に行くのにも忙しかったものでな。10回以上観た劇場作品も今回はなんと2作品あるし(「アリスとテレスのまぼろし工場」14回、「おでかけシスター」10回)。
2023年・TVアニメベスト10
先述のように、今回は個人的にはTVアニメよりも劇場アニメが本番、という感じではあるのだけれども、それでもやっぱフリーレンは素晴らしかったし水星の魔女は最高だったし、進撃の巨人はついに完結するしで、意外に盛り沢山な年であった。
1位 葬送のフリーレン(秋)
ということで、2023年はあんまりTVアニメ見てないけど、まあ1位はもう全く迷わず「フリーレン」で決まりだな。(とか言いつつ、最初の金曜ロードショーでの4話分放送は録画を忘れて後で配信で見る羽目になったというヘマをしたんだけどね)
「勇者が魔王を倒した後の世界を、長寿のエルフの視点から描く」という構成をはじめとして、ストーリーよしアクションよしで自分的には最高なのだが、なんといっても日常回の良さが際立ってると思う。なんならそっちがメインと言ってもいい。
出典:「葬送のフリーレン」第10話
特にフェルンとシュタルクの関係性がかわいすぎて死ぬ。フェルンが超かわいいし、シュタルクがそれに輪をかけて究極にかわいい。この第14話のシュタルクが泣きながら出ていっちゃおうとする次の瞬間に、フェルンのぷんすか顔が一瞬で真顔に戻るところ(しかもシュタルクはもう見てない)とかもうね…。
出典:「葬送のフリーレン」第14話
なんなのあいつら。ほんと、付き合っちゃえよもうw
【只今 #フリーレン 放送中🪄 】
— 『葬送のフリーレン』アニメ公式 (@Anime_Frieren) 2024年1月5日
ビクッ#ザイン仲裁#ザイン言ってくれた#frieren pic.twitter.com/tEpghQSAeO
長寿種族の目から見た人間を描いたストーリーという点では、春と秋に全国で再上映をやっていた岡田麿里監督の劇場アニメ「さよならの朝に約束の花をかざろう」とも共通していて、ちょうど秋の上映を観た記憶がホットなうちに「フリーレン」を見たんだけれども、その描き方が異なっていて、そしてどちらも無茶苦茶俺のツボだ。
とりあえず2クール目も年明けから早速始まっているので、毎週楽しみすぎる状態が続いていて嬉しい。
2位 機動戦士ガンダム 水星の魔女 Season2(春)
俺がZZ以来何十年ぶりかにガンダムに帰ってきた「水星の魔女」。去年のランキングでSeason1について書いたときに「シリーズ初の女子主人公? 全然気にならない、むしろもっとやれ。学園ものって何? いいんじゃないそういうのも」とか書いたけど、そのときにはまだ見ていなかったのだ。年明けにずれ込んだSeason1最終話を…。
いや、女子主人公はSeason2になっても全然OKなままなのだが、学園ものとしての位置付けは既にSeason1中盤の4号退場あたりで結構厳しくなってきていたところがあったとはいえ…。それにしてもあのSeason1最終話は決定打だったよな。あれで本格的にガンダムになった。しかし俺にとっては超久々のガンダムだったので、ちょうどいい助走というかリハビリになった気もする。
出典:「機動戦士ガンダム 水星の魔女 Season2」第16話
ともあれ、俺が好きだったキャラはやっぱりノレアだなぁ。いやあの系統の悠木碧CVってのももちろん最高なんだけど、あの5号との関係性とか最高じゃなかったかい。ニカも交えたあの監禁部屋での一幕とかもね。悠木碧さんありがとう。
ソフィ愛おしくて描いてしまった。
— 悠木碧【公式】🐈⬛ (@staff_aoi) 2023年4月17日
八重歯かわいい。 pic.twitter.com/lqcgoVNTCB
まあそんなわけでラストまでガッツリと楽しませていただいたということで。
3位 進撃の巨人 The Final Season 完結編(冬・秋)
ついに終わってしまったよ進撃の巨人。アニメで初見にしたかったのであえて原作を読まないでいたけど、Final Seasonで終わるのかよ、と思ってたらFinal Season完結編があるらしいということで、さらにそれが前編で、Final Season 完結編の後編があるということで、待たせに待たされてのやっとの完結。10年間長かった。
まあそれにしてもああいうラストになるとは思わんかったよ。そしてアクションも実に素晴らしかった。
出典:進撃の巨人 The Final Season 完結編 後篇
配信は今までのように30分弱の枠に分割した形式と放送時の前編後編形式があるようだけれども、少なくともラストに限って言えば圧倒的に放送時のバージョンがいいな。
ともあれ、本当に完結してよかった。
4位【推しの子】(春)
【推しの子】は俺は原作の単行本第1巻が出た時に「あークズの本懐の人の新作かー」ということでたまたま読んで、これまたとんでもない漫画が出てきたもんだ、と思いそれ以来のお気に入りなのだけれども、アニメではその第1巻全体をまず90分の第1回として全部やる、という大胆な構成だった。やはりあの第1巻を読んだ時の衝撃をアニメ組にも追体験してもらうには、あの放送フォーマットはとても適切なものだったと思う。
実によくできたアニメ化だったと思うし、ピーマン体操やらぴえヨン動画とかの出来まで必要以上に良くて最高だったな。基本的に俺は重曹ちゃん、こと有馬かなのファンなんだけど、黒川あかね役の石見舞菜香さんがまた最高すぎたよな。特に今や伝説となったあのシーンは最高すぎた。
そしておそらくアニメのコラボ商品で「重曹」なんてものが出てきたのは初めてだと思う。うちでホーロー鍋を洗うときに重宝してるぜ重曹ちゃん。
5位 転生王女と天才令嬢の魔法革命(冬)
最初全く興味がなかったのに、結局最後までがっつりと見てしまい、さらに原作まで原作まで既刊分は全部買って読んでしまった。うん。まあ正直最初は冬アニメだったこともあり、最初は前年のリコリコの記憶がほんのりと呼び起こされたりもしたんだけど、まあこれはこれで非常に良い、という結論に直ぐに達した。
この作品もユフィリアが石見舞菜香さんで最高すぎ。今年の声優MVP的なことを言うなら個人的には石見舞菜香さんだと密かに思ってる(まあ万人向けランキングなら文句なしに種﨑敦美さんだろうけど)。
公衆の面前で婚約破棄とか悪役令嬢ムーブメントかと思ったら、違っててよかった。原作も面白かったのでアニメが気になった人はぜひ。もうすぐ新刊が出るよ!
6位 16bitセンセーション ANOTHER LAYER(秋)
2023年、世間の評価は知らないけど俺はとにかく気に入ったぜ枠はこれかな。とはいえ俺はいわゆるエロゲーってやつをやったことがないので(本当)それがあればさらに上位だったかもしれないけれども、98上でプログラム書いたり、386BSD(98)とか使っていたりした身としてはなかなか思い出深いんだよね。とは言えあの頃一番98で書いたのはTurbo C/C++とTurbo Pascal(後のDelphi)だったりするからちょっと守くんとは毛色が違うんだけど。
後半のあの展開も俺はいいと思うぞ。良いではないか人間の創作意欲。
しかもあの頃は俺が一番アキバに通っていた時期でもあるんだよな。なんなら今でも自分の中でのアキバのイメージはこの時代のままだったりする。そんな点でも実に俺のツボなのである。このアニメは。
出典:「16bitセンセーション ANOTHER LAYER」第3話
ちなみに自分があの頃デスクトップで持ってたのはPC-9801RX2だったけど、残念ながらこちらもそのものズバリは出てこなかった …(そして一番気に入っていた98はその随分後に出たPC-9801NS/Tである)。
あ、書き忘れていたけど秋里コノハちゃん初め、アルコールソフト女性陣みんなかわいい!
7位 ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~(夏)
さてゾン100だ。ゾンビランドサガ同様にわけのわからない捻りの加わったゾンビものだけれども、実に面白かった。まあ特に三日月閑(C.V. 楠木ともり)が最高だったな。放送途中で万策尽きたので最終章が年末になってしまっていたのがちょっと残念だったが、とても楽しかったぞ。
原作はもっと先まで続いているようなので、読むかな…。
8位 Helck(夏・秋)
序盤で、小西克幸ヴォイスの超マッチョマンが爽やかに「人間、滅ぼそう! ワハハハ!」とか言ってるのを聞いた時、これはこういうギャグアニメか? と普通に思ってた。しかし何か引っ掛かるものを感じて見続けていたらどんどん化けていって、過去の真相とかがどんどん明らかになっていく2クール目とか最高だった。ヴァミリオちゃんも最初ギャグ要員かと思っていたけど無茶苦茶カッコよかったし、あのなんとも言えないデザインのピウイですらなんか愛おしくなってきたぞ。
2クールだが結局中途半端な場所で終わってしまった感があるので、2期やってくれないかなぁ。原作読んでもいいかと思ったんだけど、原作のあらすじをチラ見すると、アニメはちょうど半分くらいまで終わった感じなのかな?
9位 薬屋のひとりごと(秋)
今年の主演・悠木碧さん最高枠。こういう感じの悠木碧ヴォイスがたまらなく好きなんだよ俺は。水星の魔女のノレアもたしかに素晴らしかったけど、いかんせん出番が少なかったしな。
去年の「後宮の烏」とかもそうだけれども、こういう架空中華風世界を舞台にしたアニメってのもなかなかいいよな。こちらもフリーレン同様、年を跨いで2クール目が始まっているのだけれども相変わらず毎週楽しみに見ている。
10位 無職転生 Ⅱ ~異世界行ったら本気だす~(夏)
良いんだけれども、今回は割と原作中でも地味なパートだったから仕方がないかな的な。サラとの関係とか、原作未読組をミスリードする感じの情報が色々あった気がするが、ああいうお互い未熟でうまくいかなかった若者の話って、初々しくてなんかいいよね。まあサラとは(以下一旦書いたけどやはり今後のネタバレ防止のために削除)。
まあ今回はメインはシルフィとのあれこれだが、アニメで毎週見続けていると、流石にお前気がつけよいい加減! と思わなかったこともないのでまあ…。でも良かった。
次点 お兄ちゃんはおしまい!(冬)
まあ、バカアニメ枠は1つくらい入れておいた方がいいんだろうな。内容については何もいうまい(面白かったぞ)。しかし何気にアニメーションとしての動きとか無茶苦茶クオリティ高くないかこの作品。
2023年・劇場アニメベスト5
さて、今回のランキングはやはり劇場アニメがメインだな。凄まじい大豊作と言っていいんじゃないかなこれ。当初観た本数から考えてベスト5くらいまで出せればいいやとか思ったら、5位までではどうしても入りきらなかったので次点まで入れた。
1位 アリスとテレスのまぼろし工場
1位は岡田麿里脚本・監督の「アリスとテレスのまぼろし工場」だ。前作の「さよならの朝に約束の花をかざろう」があまりに名作だったので、今度はどんな作品来るんだろうかと構えて観にいったら予想と全然違う作品が出てきた。最初は正直戸惑っていたのだが、もう一度観てこれはすげえ作品だ、と感じ、それから観るごとに好きになっていって、気がついたら結局劇場で14回も観ていた。
この映画については、丸ごと1つブログ記事を書いたので詳しくはそちらを読んでいただきたいが、変化が禁止され、季節も静止し、外部とも隔絶された緩やかなループを繰り返しているような街に、昭和末期から長い年月の間閉じ込められた、かつては中学生であり、現在も中学生の体を持つ者たちを中心とした物語である。
それはある意味、押井守脚本・監督の傑作「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」(1984)を彷彿とさせる世界観でもあり、事実この作品へのオマージュのようなものも見られたりする。しかし、別に同じものを描こうとしているわけではなく、そのあたかも「夢」のような世界でずっと生きていかざるを得ない者たちに対する肯定感とでもいうべきものがとてもいいと思うのだ。
出典:映画『アリスとテレスのまぼろし工場』主題歌「心音(しんおん)」中島みゆき|MVフルver.|maboroshi Music Video Long - YouTube
そしてMAPPAによるアニメーションも素晴らしいし、榎木淳弥、上田麗奈、久野美咲のメインキャラクター3人の演技も最高だし、なんといっても主題歌が中島みゆきで、しかも映画のストーリーに寄り添った素晴らしい歌詞で素敵な余韻を残してくれる。
そんなこともあって、俺にとっての昨年のベスト1劇場アニメは、迷うことなくこの「アリスとテレスのまぼろし工場」だ。
昨年はこの映画の聖地巡礼で、茨城県、岩手県、埼玉県、奈良県、山口県に点在する、舞台のモデルと思われる場所を巡ってきたので、興味ある方はこちらから始まる一連の記事を読んでいただければと思う。
2024年1月15日からNetflixで早速配信されるようなので、是非ともまた観てみたいのではあるが、やはり円盤も出して欲しいのでそちらも期待している。
2位 青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない
青ブタの高校生編最終2部作の第1作である「青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない」、これまた本当に俺にグサグサ来る作品だった。
この映画では、TVシリーズから劇場版前作の「ゆめみる少女」に至るまで、ずっと物語を作り上げていく舞台装置でもあった「思春期症候群」はほとんど登場せず、今までのシリーズ中で未解決のまま残っていた「花楓」と「かえで」の物語を、高校進学という人生の選択を通じて描いていくという、なんか今までの青ブタで一番地味な物語だったと思う(まあそもそも青ブタって全般的に地味な物語が多くて、「ゆめみる少女」が例外、的なところがあるけど、その中でも「おでかけシスター」はひときわ地味と言えるんじゃないかな)。
出典:「青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない」
だいぶ前に原作でこのストーリーを読んだ時は、正直なところそこまで気に入ったわけではなかったんだよね。まあ、その時から現在までの年月の間に(プライベートな話だけれども)自分の子供が成長してきたというのも、評価が変わった原因としてあるんだろうな、と思う。そんなわけでこの映画に関しては、もう完全に親視点で見てしまうので、物語の中で次第に自分の意思で人生を決めていくことができるようになっていく花楓の姿と、それを支える咲太の姿が実にグッと来るんだよね。
出典:「青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない」
まあこの作品中では、花楓と咲太の両親はストーリーににほとんど直接関わってこないけれども。そしてそのテーマは、高校生編最終2部作の第2作である「ランドセルガール」に持ち越しだ。
とりあえず神奈川県民の端くれとして、この作品の聖地巡礼にも行ってきたぞ。
3位 BLUE GIANT
なんかよくわからんけど、上原ひろみが音楽担当の、ジャズを描いたアニメが公開されるらしいぞ、という情報を聞いて、さらに予告編を観たらなんか無茶苦茶良さそうだったので、観に行ったらやっぱり最高だったという。
円盤買ったので家でも観たんだけど、やっぱりこのアニメはいい音響の劇場で体験したいと思うぞ。あと超久々に上原ひろみさんのライブとか聴きにいきたくなったがまだ行けてないな。
出典:「BLUE GIANT」
4位 君たちはどう生きるか
夏から秋にあまりに観たい別のアニメがありすぎて(主に上の1位、2位のやつだな)、先送りし続けて結局年末に観たんだけど、まさかのまさか、こんな映画だったのかよ! と吃驚した。まあ、広告戦略で予告編とかも流れなかったのでその分意識から遠ざかっていたんだよな。
最近ジブリの映画からはだいぶご無沙汰していたんだけれども、こいつはかなり俺好みのやつだと思う。もう一回観て頭を整理したいのだが、ちょっと時間がなくて行けていないのが残念。上映終わる前には最低もう一度は行っておきたいところ。
5位 グリッドマン ユニバース
「グリッドマン ユニバース」は、TVシリーズで「グリッドマン」と「ダイナゼノン」を楽しんでいた人にはもう本当に「お前らこういうの大好きだろ、ほいほいほい」と見たかったものを与えられ続けるわんこそば映画2時間、という感じの作品だった。良い意味で。
そういう点で最高すぎた。続編やってくれてもいいんだぜ。
次点 劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE
うーむ正直なところ、個人的に劇場版のPSYCHO-PASSでは今回のが一番面白かったと思う(2位はSS.3)。それでも次点にしてるのかよ、って怒られそうな感じだけれども、今年は劇場アニメにバケモノが多すぎた、としか言いようがないんだよな。
タイムライン的にはTVシリーズの2期と3期の間に相当する(より正確にはSS.3とTVシリーズ3期の間か)。この謎の時期に一体何があったのか、3期での不明瞭な設定の背景には何があったのかを解き明かしてくれる作品。これ観てから再び3期を見ると、ストーリーの解像度が無茶苦茶上がる。というか正直3期は初放送当時に謎が多すぎたと思うのだよ。
そんなわけなので、TV3期にあまり良くない印象を持っている人にこそおすすめしたい作品であったりする。
2023年・TVアニメOPベスト5
TVアニメOP曲部門。今年はOPに関しては大豊作で結構迷った。
1位 YOASOBI「アイドル」(【推しの子】)
まあ1位はやはり(なんの捻りもなくて申し訳ないという感じだけれども)これだな。こればかりはちょっと文句のつけようがない。
4位 中川 翔子「65535」(16bitセンセーション ANOTHER LAYER)
実にアニソンらしいアニソンとしては、この中川翔子の「65535」がとても気に入っていたりする。値としてはunsignedだな。
2023年・TVアニメEDベスト5
TVアニメED曲部門。OPほどではないがこちらも豊作だったな。
1位 アイナ・ジ・エンド「Red:birthmark」(機動戦士ガンダム 水星の魔女 Season2)
というわけで、「天国大魔境」のOPを歌ってたBiSH(2023年6月解散)のメンバーだったアイナ・ジ・エンドが、ソロで歌っていたのがこの「水星の魔女」のED。本当に良かった。
独特の味のあるEDアニメーションも素晴らしかったと思う。
2位 女王蜂「メフィスト」(【推しの子】)
通常1分30秒のTV-EditのED曲だがこの曲は2分ある。劇中に30秒前奏を重ねてからEDに入るこれ、俺は「クジラの子らは砂上に歌う」(2017年)のEDの入り方を思い出すんだけど、【推しの子】でもとても効果的に使われていたな。
ちなみに「クジラの子らは砂上に歌う」は、俺が石見舞菜香さんを初めてはっきりと認識したアニメでもあるし、翌年「さよならの朝に約束の花をかざろう」の主題歌「ウィアートル」を歌うことになるrionosさんがED曲「ハシタイロ」を歌っている。マジで素晴らしいので、こちらもついでに聴いてくれ。
4位 ONIMAI SISTERS(高野麻里佳・石原夏織・金元寿子・津田美波)「ひめごと*クライシスターズ」(お兄ちゃんはおしまい!)
とにかく画面全体が激しく動きまくるED。いやこれ、上のフリーレンのEDアニメなどとはまた別の意味で、技術的に凄いと思うよ。
俺は「ビューティフル・ドリーマー」の伝説の諸星家の朝食シーンをちょっと思い出したぞ。
5位 Linked Horizon「二千年... 若しくは... 二万年後の君へ・・・」(進撃の巨人 The Final Season 完結編)
TV放送版のエンディング。これ最高だったな(EDアニメーションは公式にはアップロードされていないようだ)。
2023年・劇場版アニメ主題歌ベスト3
そして劇場アニメ主題歌。まあこれは自分としてはランキングに悩む場所はなかったな。
1位 中島みゆき「心音(しんおん)」(アリスとテレスのまぼろし工場)
あの中島みゆきさんに何と初めてアニメの主題歌をお願いしたら、想像以上にガッツリと作品に寄り添った素晴らしい曲を提供していただけたという実にありがたいお話。
でもこのMVはあまりに劇中のいろんなシーンがネタバレ的に出てきてしまっているので、本編見るまで再生しちゃダメ。
2位 梓川花楓(CV:久保ユリカ) & 梓川かえで(CV:久保ユリカ)「不可思議のカルテ (花楓&かえで Ver.)」(青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない)
花楓とかえでの物語の終着点で流れる音楽が、TVシリーズから一貫して使われてきたこの曲の「 (花楓&かえで Ver.)」ってだけで泣ける。っていうか泣いた(予告編では花楓オンリーバージョンが流れていたので、劇場で予告なしでいきなりこれでガツンとやられた)。
次点 オーイシマサヨシ「uni-verse」(グリッドマン ユニバース)
お前らこういうのが欲しかったんだろ? というわんこそばアニメの、お前らこういうのが欲しかったんだろう、という感じの主題歌。直球勝負の歌詞が心地よい。
おまけ
とりあえずランキングに直接関係ないけれども、昨年のアニメ関係で気になったことなどをちょいちょいと書き足しておこうかと思う。
「さよならの朝に約束の花をかざろう」再上映
先ほど「フリーレン」のところで(同様に長命族と人間との関わりを描いた作品として)ちょっと「さよならの朝に約束の花をかざろう」に触れたけれども、実は2023年は「さよならの朝に約束の花をかざろう」の初上映から5年目ということで、それを記念して春に全国の劇場で1週間上映があったのだ。しかも、さらに秋に「アリスとテレスのまぼろし工場」の上映に合わせて再度1週間上映が行われた結果、俺はなんと初上映当時(2回)よりも多い、4回も劇場で「さよ朝」を観ることができてしまった。
いやーやっぱりこの映画は何度観てもいいね。ちなみに5年前の劇場初公開当時に書いたブログがこちらだ。色々と情緒が揺さぶられている様が見てとれる。
そういえばこの映画はこれまた石見舞菜香さん(マキア役で主演)の出世作だったりするんだよな。先日Webラジオで聴いたのだけれども、石見舞菜香さんって茅野愛衣さんのガチヲタで、さらに声優を目指したきっかけは「あの花」だったらしいとのことなので、それがデビュー直後に劇場オリジナル作品に主演が決まって、しかも脚本・監督が岡田麿里、共演が茅野愛衣(しかもレイリア役!)だっ…て、そりゃあヲタ冥利につきるなんて言葉では到底表現できない夢心地だったんだろうなぁ、とか想像するとなんか実に微笑ましい。
(今年も)俺がアニメ化してほしい作品
去年のランキングで同じく「俺がアニメ化してほしい作品」に挙げていた漫画「新しいきみへ」(三都慎司)だが、ちょうど2023年12月に最終巻である第6巻が発売され、ついに完結した。そしてなんと最終巻の帯の推薦コメントは新海誠監督だ!
本当に綺麗に物語を締めてくれてとても嬉しいんだけど、一昨年以来ずっと追いかけていたので、喪失感も半端ない。
いや、この漫画は何を語ってもネタバレになりそうなので、なかなか紹介しづらいんだけれども、まあまずは読んでほしいかな。できれば折り返し地点の3巻まで。最近の作品でいうと、サマータイムレンダとか好きな人には特にオススメ。
こちらの三都慎司先生のツイートから第1話が読める。まあこの第1話から想像できるのと、多分全然違った物語だぞ。
おじさんが女子高生と出会う話(1/16) pic.twitter.com/Xfy8I7o7ln
— 三都慎司 / MITO SHINJI (@ShinjiMito) 2022年2月18日
2023年中は、この漫画の第1巻から第5巻までの聖地巡礼記事を書いた。第6巻分はもうすぐ掲載予定(今まさに書いてる)。また今年も桜の時期に小田原城に行きたいな。
というわけでまずはぜひ3巻まで!
ちょうど1クールアニメにも丁度良さそうな全6巻という長さで完結したこともあり、ぜひどこかでアニメ化してほしいぞ。よろしく頼む!
アイナ・ジ・エンドと「キリエのうた」
BiSHのメンバーとして「天国大魔境」のOPを歌い、さらにソロで「水星の魔女Season2」と「薬屋のひとりごと」のEDも歌っていたアイナ・ジ・エンド。いいなぁ、とずっと思っていたのだけれども、2023年はさらに岩井俊二監督の「キリエのうた」で映画デビューまでしていた。しかもシンガー役で主演なので、劇中にライブシーンも満載である。
たしか「おでかけシスター」の頃に劇場に予告編が流れていて、「ああ素晴らしい音楽だな…え、これ水星の魔女のEDの人じゃないか? 映画出るのか、しかも岩井俊二の音楽映画だと…」とか思ってたんだけど、上映が始まった時期が「まぼろし工場」を観に劇場に通っていた時期と重なってしまっていて、これまた後回しになってしまったんだよな。
で、上映期間終了間際になって、やっとなんとか観にいったんだけれども…今まで観にいかなくてごめんなさい!と全力土下座をするしかない素晴らしさだったのだよ。上映終了間際で上映劇場数も上映回数も減っており、しかも3時間の長尺なので油断すると終電を逃しそうになる中、頑張ってなんとか5回観にいったのだ。そして今でももっと観たいくらい最高すぎる。
そんなわけで、2023年の俺のベスト実写映画は文句なしにこちらに決定!(ちなみに「ゴジラ-1.0」「リバー、流れないでよ」「EEAAO」が続く)
まあ岩井俊二の音楽映画は「スワロウテイル」(1996年)も「リリィ・シュシュのすべて」(2001年)も大好きで、さらに劇中のリリィ・シュシュことSalyuの音楽も超大好きだったりするのだけれども、アイナ・ジ・エンドとこの「キリエのうた」もそうなりそうな予感がしている。
このブログでも聖地巡礼をしてきたぞ(まだまとめてない舞台の写真が結構ある)。早く円盤出ないかな。
新海誠監督大絶賛!
そんなわけで、俺が2023年最高だと思ったアニメは「アリスとテレスのまぼろし工場」であり、2023年最高だと思った漫画は「新しいきみへ」であり、2023年最高だと思った実写映画は「キリエのうた」なわけだが、それら全てを絶賛してくれていた方を見つけた。それが「新しいきみへ」第6巻の帯コメントまで書いてくれた新海誠監督である。
ありがとう新海監督。最近のあまねく人口に膾炙した作品たちもいいんだけど、『雲のむこう、約束の場所』『秒速5センチメートル』とか今でも最高に大好きだぜ!
ということで2024年は…
すでに2024年冬アニメシーズンは始まっているわけだが…今年も色々楽しみな作品があったりするよな。個人的にはマケインがどう仕上がってくるのか微妙に楽しみだったりする(いみぎむる先生は、今回はキャラクター原案ということなのね)。
というわけで今年も色々と見ていこうか。遅ればせながら明けましておめでとうございます。