今年はアニメ方面も「アリスとテレスのまぼろし工場」のように、あまり興行的には一般受けしなかったが俺には大ヒット、という作品が割とあったわけだが、実写映画でもまさにそのパターンだな、という感じで俺には大ヒットしているのが「キリエのうた」(岩井俊二監督)だ。上映時間約3時間という長い映画だが、何度観ても未だ長いとは思ったことはないなぁ。
BiSHやら「水星の魔女」EDやらでヲタ方面にも認知度の高いアイナ・ジ・エンドが、石巻に住んでいた少女「希(きりえ)」と、その妹であり東京近辺で活動している路上ミュージシャン「キリエ」の姉妹2役を主演女優として演じているのだが、もうこの人の歌も演技も最高すぎるのだよ。
俺はBiSH方面には詳しくなかったので、この映画でやっと、アイナ・ジ・エンドってこんなすごいアーティストさんだったんだ、と認識を新たにした。そして妹役のキャラクターの親友を演じる広瀬すずが、またなんかとんでもない役になっていて素晴らしすぎる。で、全く事前知識がなかったのが申し訳ないのだが、姉の方の「婚約者」を演じていた松村北斗(SixTONES)も、実にいい味というか役の人生観を醸し出している感じでとてもよかった。
そんなわけで、舞台は日本国内であることだし、可能な範囲で聖地巡礼してこよう、と思いたったのだった。とはいえ、この映画は主な舞台だけで首都圏(確認できたものだけで東京都、千葉県、神奈川県)、大阪、宮城、北海道(主に帯広付近)と広く散らばっており、なかなか全てを回ることが難しいのだが、とりあえず11月が終わった時点で回れたところまでをまとめてみようかと思う。まあいわゆる「ロケ地めぐり」だな。
まだ宮城・北海道の舞台には行けていないし、何気に家から一番アクセスが良さそうな新宿渋谷がちゃんと回れていないので、まあ今後にご期待あれということで。
というわけでいってみよう! どういう順番で並べようか悩んだけど、まだどうせ増えることだし、劇中で最初に出た順番に近い感じで並べていくこととした(順番を間違える可能性は高いのでその点はご容赦あれ)。
- 謎の少女がいる古墳:津堂城山古墳(大阪府藤井寺市)
- キリエが歩く夜の道:議事堂通り(東京都新宿区)
- イッコがキリエに声をかける路上:新宿駅南口・バスタ前(東京都渋谷区)
- イッコがキリエを誘った台湾料理屋:台南担仔麺 新宿店(新宿区)
- 続く
謎の少女がいる古墳:津堂城山古墳(大阪府藤井寺市)
2011年の大阪で、謎の少女イワンがいた古墳は、大阪府藤井寺市の「津堂城山古墳」。多くの古墳が点在する地域であり、その多くは立入が制限されているが、この古墳は公園となっており、自由に出入りすることが可能となっている。
この映画、ドローンでの撮影がごく普通の撮影技術の一つになっていて実にいいよね。特に北海道での使い方が素晴らしかった。このタイトルバックでの古墳のローキーなドローン撮影も素晴らしい。周囲の街が古墳に向かっているような不思議な風景を、実に印象的にタイトルバックにしている。
多分子供達がザリガニ釣りをしていたのはこの辺りだったかな。古墳のお堀のようになっていた部分の大部分が干上がっているこの古墳だけど、一部が湿地のように残っている。
この道は古墳南東部で、住宅地の中に古墳が自然に佇んでいる感じが良い。