xckb的雑記帳

身の回りにあったことを雑多に語ります。

DJI Mini 3 Pro + DJI RCのファーストインプレッション・その3:購入したオプションや失念していた機能のテストなど

さて、先日購入したDJI Mini 3 Proだが、ファーストインプレッションを書いてからも何度か、三浦半島方面に足を伸ばしては飛ばしている。(ファーストインプレッション記事はこちら)

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そんなわけで、その後サードパーティのアクセサリをいくつか買ったり、ファーストインプレッション記事のその1とその2で拾い残した機能などを色々と試してみたりしているのだが、さらにDJI Air 2Sでもあまり試していなかった各種機能を活用するべく色々試行錯誤を始めている。

そんなわけで、DJI Mini 3 Proファーストインプレッション、ラストにあたる3回目の目次はこんな感じ。

新たに買ったもの、届いた(あるいは届く予定の)もの

「その2」までは、まずいきなり本体が届いたところで、蓋開けて飛ばして書いたものなのだが、その後続々と「まず最初に揃えるだろう」的なオプションを購入したりしたので、それらについて触れておこう。

Fly more キット Plus

Fly moreキットPlus、本体と同時に注文した(ただし別注文に分けた)のだが、届いたのは11日後。

まずは収納バッグだが、これは現在のところDJI Air 2Sと一緒にカメラバッグにしまっているので、特に使っていない。

USB Type Aからの充電ケーブルも実は使わないし、プロペラは消耗品として持っているべきだが、まだ消耗していない。

そんなわけでこのキットの最大の目的はインテリジェントフライトバッテリーPlus(写真左)だ。右の標準バッテリーとの見分けかたは、249gの文言の有無で見分けられる。これのおかげで、30分オーバーの飛行がごく普通にできるようになった。素晴らしい。とはいえ、不測の事態に備えてバッテリーに余裕を持たせた状態で戻るには、30分強のフライト時間にとどめるのが安全だと思う。

ちなみに標準バッテリーが約80gで、Plusが120gなので、Plusをつけたときのトータル重量は約290gとなる。

2WAYバッテリーハブ。USB PD 30Wの充電器に対応、となっているのだけれども、実はバッテリーPlusの最大充電電力は58Wと書いてあるのだ(標準バッテリーは37W)。

25W出力が可能なAnkerの10000mAhのモバイルバッテリーをこれに繋いで屋外で使ってみたが、割と普通のスピードで充電が可能であることは確認している。とはいえ、10000mAhではバッテリー1本半の充電がいいところだ。

モバイルバッテリーは電圧3.7Vなので、10000mAhあっても37Wh。これに対してMini 3 Proは電圧7.38Vで、標準バッテリーは2453mAhなので18.1Wh、Plusバッテリーが3850mAhで28.4Wh。これだと放電→充電の様々なロスを考えると、1本半充電がいいところ、というのは数字でも納得できる。

また、これらのバッテリーを普通は56分(標準)なり78分(Plus)なりで充電できるということは、概ね25WのPDのモバイルバッテリーでも出力的には問題なさげ、ということは感覚的に理解できるだろう。

DJI RCのストラップ

DJI RC、やはりネット接続にはちょっと問題があるが、さっと使える点はとても重宝している。とはいえ、首掛けのストラップがないとやはり使いにくいので購入してみた。

取り付けてみたがなかなか良い感じだ。一眼レフのカメラストラップみたいな作りも良い。

ちなみに自分が購入したのはこちらの製品なのだが…。

多分全く同じこちらの製品に「ネジ穴の位置が合わない」と唯一のレビューである星1つレビューを載せている人がいる。写真を見るとDJI RC Proにつけようとしているのでそりゃ合わなくて当然だ。自分はこれを良い製品だと思うので、自分が間違えて買ったことを理由に星1つにしてしまうのはいかがなものだろうか、と考えているぞ。

とはいえ「Mini 3 ProのDJI RC用」と「DJI RC Pro用」は検索キーワード的に紛らわしいのは確かだが、それでもポチる前に製品名はちゃんと読もうぜ。

モーターカバー

DJI miniシリーズはモーターのコイルが外部に露出しているので、ここに砂鉄のようなものが入るのがとても心配だ。

とはいえ、おそらくこの穴が放熱をしているという可能性もあると思うので、単に塞ぐだけでは怖い。まあ、DJI Air 2Sなどでは、プロペラのクイックリリース機構(プラスチック製)がここのカバーを兼ねていたりするので、塞いでも良い気もするのだが。

ということで、Mavic miniの時と同様に、アルミ製のモーターカバーを購入してみた。

4個で2.7gということは、1個0.7g弱。

DJI Mini 3ではMavic mini同様、プロペラのクイックリリース機構はついていないので、ここにカバーを取り付けるにはまずは本体付属の精密ドライバーでローターを外す必要がある。

取り付け完了!

色は黒もあるようだけれども、こういうワンポイント好きだよ。ちなみにMavic miniの時同様、電池消費にはあまり影響しないようだ。特に熱を持ちすぎる、ということも今のところなさそうに思える。

購入したのはこちら。

ランディングギア

ランディングギアに関しては、Mavic miniの時は必須だと思ったが、Mini 3 Proに関しては必須とまでは思っていない…が、取り付けるに越したことはないと思う。

そもそもなぜランディングギアが必要になると考えているかというと、機体下方にあるジンバルが、細かい砂などを巻き込んで動作不良となることを防ぐためなのだが、これは以前実際にMavic miniを故障させた体験によるものだ(ちなみに、この際に前後モーターにも砂が入り込んでいたことが判明しており、それゆえにモーターカバーも必須と考えている)。

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Mini 3 ProはMavic miniと比較してジンバルがより高い位置にあり、このリスクは多少低くなっている。とはいえ、Mini 3 ProはモーターがMavic miniより低い位置にあり、さらにプロペラに前から見てハの字の傾斜がついているので、まあなんというか、いわばシャコタン・鬼キャン的状態になっている(笑)。さらにプロペラ自体の長さが長くなっていたりするので、少しでも機体が傾いていたり地面が凸凹していたりすると簡単に地面にプロペラ先端が擦る。特に着陸時が危ない。

そのため、ある程度地上との距離を底上げした方が良い気がするのも確か。で、色々な製品が出始めている。しかしどれも今ひとつ惹かれないんだよなぁ。たとえばこういう形状だと、下向いた時に強風だと、時々カメラの画角と被ったりしないのかな、とか心配になったりする。

そんなわけで、Mavic miniでもDJi Air 2Sでもここのランディングギアを買っていたPGYTECH社のMini 3 Pro用ランディングギアが8月に発売らしく、公表されているこの写真の形状だと、画角の問題は心配無用な気がするし軽そうだ。なのでこれを待つことにしようかと思っている(まだ国内で予約は開始されていない模様)。


出典:https://www.pgytech.com/ja/products/dji-mini-3-pro-landing-gear-extentions

ND/PLフィルター

絞りがないMini 3 ProのカメラにはNDフィルターが必須である。しかも水の多い場所で飛ばすことの多い自分としては、水面反射除去のための偏光(PL)フィルターも必須である。ということで、それらをまとめたND/PLフィルターがとてもオススメなわけだが、そういうこともあり純正のNDのみのフィルターは購入していない。

store.dji.com

前にも書いたが、Air 2S用のND/PLフィルターを愛用しているPolarPro社がMini 3 Pro用のND/PLフィルターを出すようなので、7月10日発売だというこのVivid Collectionを、直販サイトで注文して先ほどフライングで届いたので、晴れた休日にでも、ぜひ海でテストしてみたい。

DJI Air 2S用のND/PL Vivid Collectionの使用レポートはこちら。

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ちなみに、偏光フィルターに関しては安くて怪しい中華製品を信用してはいけない。本当に、信じられないほどダメな製品があることは、上の記事からリンクしている多数の試用記事で触れている。

いわゆる中華フィルターの3倍高くても、品質の高いドイツ製偏光板を使ってくれているPolarPro社は信用しているぞ(ちなみに製造は中国だけれども米国の会社で、公式サイトでの注文も米国からの発送となっている)。まあなにしろ社名に「Polar」を入れてるくらいだしな。

そもそもDJI自体中国企業だし、中華製品が悪いのではない。信じられないくらいダメな製品が中華製品にはあるだけなのだ。

(2022年9月16日追記)偏光フィルターに関しては、予定よりかなり遅れてしまったがレビューを書いた。残念ながら今回はあまりPolarProのフィルターには満足できず、最も満足度が高かったものはK&F Conceptのものだった。
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まだ試していなかった各種機能や応用機能のテスト

各種機能に関して、試していなかった機能があるので、気になる機能をいくつかテストしてみた。また、他のアプリなどと組み合わせた応用例を少しずつ試し始めているのでそれらを紹介したい。

AEB撮影による後処理HDR

まずは静止画のAEB(Auto Exposure Bracketing)撮影機能をテスト。同アングルで露出の異なる写真を連写する機能だが、この機能があると後処理でのHDR合成が容易になる。

例えばこの写真を中心に5枚のAEB撮影を行った。

これをPhotoshopの「HDR Proに統合」の機能を用いてHDR合成してみた。しかしAEBの露出補正がそれぞれ+1.38, +0.86, 0.00, -0.72, -1.14と、ちょっと歪な値なのは何故なんだろう? と思ったのだけれども、よく考えたらDJI Mini 3 Proのカメラには絞りがないので、シャッタースピード(1/350, 1/500, 1/1000, 1/1500, 1/2000秒)のみで調整しているが故の中途半端な値なんだろうな。

まずは割と穏やかなパラメータでHDR合成してみる。まあ本来の目的のためのHDR強力版、という感じかな。

そして、こういう超派手派手なHDR画像も作れるぞ。こういう調整が色々効くのも後処理ゆえのいいところ。


48MP(8K)静止画撮影

48メガピクセルという、DJIのコンシューマ向けドローンとしては最大のピクセル数を持つMini 3 Pro。とりあえず48MP静止画モードで写真を撮ってみた。JPEGで約20MBのファイルサイズとなった(ここに貼った画像は4Kに縮小して載せている)。

上の画像の中心部10分の1(面積で100分の1)を拡大したものがこんな感じ。少し色合いがのっぺりした感じになっている印象もあるが、ここまで拡大してなおかつピクセルが目立たないのはすごい。


スフィアモードでの撮影における実質的な有効画角の検証

前回も書いたが、パノラマのスフィアモードの撮影の上方視野は、せっかくジンバルが+60度向けるのにもかかわらず利用されていないようだ。

360度の元画像を比較してみる。左半分がAir 2Sのスフィアモードで右半分がMini 3 Proのスフィアモード。上方部分が不明確な画像になる高さはほぼ全く変わらないことがわかる。

オプションでも構わないから、上まで撮れる本当のスフィアモードを用意して欲しい。

風の強い日の撮影

今まで、比較的風の弱い日の撮影が多かったのだが、6月26日は比較的風もあったのでその日のサンプル映像を上げてみた。

www.youtube.com

DJI Mini 3 ProはMavic miniなどと比べるとはるかに風に強いようで、強風警告が出にくい点ではDJI Air 2Sともいい勝負だと思うのだが、実際のところかなり強風には煽られて揺れるので、物理的な重量で安定性を確保しているAir 2Sにはやはり敵わない、という印象だ。

まあ、揺れてもかなりジンバルが頑張ってくれるのだが、それでもカバーしきれない振動してしまうことはあるようだ。

DJI Mini 3 Proでフォトグラメトリ

最近、いわゆるゲーミングノートPCを買ったのだが、それを使ってフォトグラメトリを始めてみた。ちなみに買ったPCはRTX3060を積んだDellのG15である。

フォトグラメトリとは、被写体を様々なアングルから2D撮影し、それらを合成することで3Dモデルを構築する技術であり、LiDARなどのデプスを測定するハードウェアなしに様々な物体の3Dモデルを自動生成することが可能だ。

とりあえず現在使っているソフトは3DF Zephyr Lite (Steam版)。自分は定価で20,000円で買ったが、時々割引販売されているようだ(本稿執筆現在も)。Lite版の大きな制限事項は、最大取り込み写真数が500であるところだ(プロ版は無制限)。

store.steampowered.com

3DF Zephyr Liteは直接動画を食ってそこからフレームを抜き出すことができるので、この動画を均等割で約500フレームに分けてフォトグラメトリにかけてみた。

www.youtube.com

その結果生成された3Dモデルがこんな感じ。これがマウスでグリグリ動く。面白い! 画面中の青い点々がそれぞれの画像から推定したカメラの位置と方向を示している。概ね飛行した経路通りに出ているのが素晴らしい。

この感覚は動画で見た方がわかりやすいと思う。ドローンで飛んだ場所の地形が、PCの中にそのまま3Dモデル化されているのが面白い。画面中に見える小さな青い四角錐の集まりが、ドローンの飛んだ場所とそこからのカメラアングルを表している。これはドローンのGPSデータから生成されたものではなく、あくまで2次元の画像の集合から自動的に計算されたものであるところがまた凄い。

www.youtube.com

今は、どんな動画の撮り方をすると質の良いフォトグラメトリができるかを試行錯誤しているところだけれども、近々この分野には新兵器を導入予定なので、ちょっとワクワクしている。

ちなみにこのソフト「3DF Zephyr」だが、500枚制限をはじめとして多くの機能が解除されたPro版はSteamからは購入できず、日本国内であればこちらの代理店経由から583,000円で購入することとなるようだ。だがこちらからLiteを購入すると110,000円のようなので、Steam版の安さが際立つのである(ちなみに、264,000円のアカデミック版もあるようだが、サイトの記述からは学校法人ではない学生個人がアカデミック版を購入することは難しそうな雰囲気を感じる)。

www.opt-techno.com

ちなみに開発元(イタリアの3Dflow社)の直販価格を少し調べてみたが、Liteは€149(現在約21,000円)で概ねSteam版の価格と同じだが、Pro版は€3,900(現在557,000円)で、昨今の円安状況とはいえ代理店経由とそう変わりないお値段。ということで、単に代理店が全般的にぼったくっている訳ではなく、代理店経由のLiteが異常に高いというだけのようだ。まあ面倒だからLite勢はSteamから買えよ、というスタンスなのかもしれない。

www.3dflow.net

まあそんなわけで、旅にも気軽に持っていけそうなポータブルなドローンのDJI Mini 3だが、その他にもいろいろな活用をしていきたいところだ。とりあえずMini 3 Proに関しては、次はND/PLフィルターのレポートを書く予定だ。