xckb的雑記帳

身の回りにあったことを雑多に語ります。

360度ドローンカメラ「Insta360 Sphere」のファーストインプレッション

さてInsta360 Sphereが届いたので、まだ使いこなしている感がないが取り急ぎのファーストインプレッションを書いてみたい。こいつはDJI Air 2SとMavic Air 2の2機種のドローンに搭載可能な、Insta360の360度カメラだ。

store.insta360.com

実は以前、Insta360 One R用のドローンアクセサリというものがあり、これはMavic 2にInsta360 One Rのカメラ部分を取り付けるものだったのだが、残念ながらGPSと干渉してATTIモードで飛ばさなければならないというちょっと残念な仕様だった。今度のInsta360 Sphereはそれよりはだいぶ良くなっているはず。

このInsta360 Sphere、実はファーストロットが届くはずが先方の問題でセカンドロットに回されて1ヶ月近く発送が伸びるというトラブルがあって、本来なら1ヶ月前にファーストインプレッションを書くつもりだったのに今頃書いている(詫び電池が一緒に送られてきた)。

箱の中身はこんな感じ。

本体、バッテリー、レンズ保護カバー、USBケーブルという構成。あと、地面にレンズが接触する事になる設計なので、Insta360柄のランディングパッドも付属してくる。だが結構小さいので、突然の強風などに備えるのであれば、実際は補助にもう少し広いランディングパッドを敷いた方が良いかも。

レンズ保護カバーは粘着式で取り付けられるが、これを取り付けるとちょっと画質的に厳しいんじゃないか説が自分の中で。とはいえ、この機種でカバーを取り付けずにドローンを飛ばす度胸は、この時点ではまだ自分にはなかった。少なくとも最初のフライトでそれを試すのはちょっと…。

記憶媒体はmicroSD。とりあえず自分は昔からSDカードがMB単位だった頃からのトランセンド派なので、トランセンドのV30 A1の256GBを突っ込んでみた。カメラでの利用ならばA2の必要はない。

これね。自分はAir 2SやMini 3 Proとかのドローン本体もこのmicroSDで統一してる。

ちなみにこの状態で、重量は196.5g。

DJI Air 2Sに取り付けるとこのようになる。やはり下のレンズは地面に触れることになる。

では、DJI Air 2S用のランディングギアをつければ下のレンズは接地しないのではないか、と考える人は当然いると思うが、そうするとこのランディングギアがInsta360 Sphereの視界に入ってしまうのだ。まあ考えてみれば当たり前だが、これをやるとドローンが不可視になる、というせっかくの利点を殺してしまうことになる。

ということで飛ばしてみることに。

レンズの接地に関してはハンドキャッチ、ハンドリリースで回避できるのでは、という意見もあるようだが、一応公式の安全ガイドラインでは「in order to maintain control of the drone and prevent injury, do not attempt a hand takeoff and landing」となっているので、良い子はやらない方がいい。

とはいいながら、こんな感じで「やるなよ、絶対やるなよ」と言いながらハンドリリースしている人もいるようなので、実際のところはハンドリリースが良いのかもしれないと思っている。

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DJI Air 2SにInsta360 Sphereを飛ばすとこんな感じ。

ちょっと気になるのは、やはりGPSの電波が少し弱まっていること。感覚としては、Sphereなしではギリギリ使えていた場所が圏外、弱いなと思っていた場所がギリギリ、普通と思っていた場所が弱い、最高と思っていた場所が普通になるような感覚だ。

とはいえ問答無用でATTIモードに落ちるような感じではないのだが、ちょっと真上に飛ばした状態で、GPSの電波を安定して受信できるようになるのを待ってから飛ばした方が良い。あまりGPSの電波状況の悪い場所では、安全のために飛ばすのを控えた方が良いだろうし、十分に有視界で操縦できる範囲に留めた方が良いと思う。

また、飛行時間は5, 6分は縮んでしまう感じ。安全のために強制RTHに陥る前に帰還するということを考えると、実質の飛行時間は15分がいいところだろう。なかなか利用シーンは限られる。

Insta360は360度で撮影して、そこから動画を切り出す、という360度カメラの活用法を見出したカメラ、という認識だが、この編集を行うソフトをまだ十分に使いこなしたとはいえない状況だ(自分にとってはこのSphereが初めてのInsta360体験なので)。

ということで編集テクニックは未熟だが、とりあえず最初のフライトで撮ってサクッと編集した動画を載せてみる。

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やはり問題は上下のカメラで画面を合成する際に、潜在的にもっとも画質が悪化するであろう方向が、動画として一番注目されるであろう水平線であるということだ(普通にInsta360のカメラを用いる場合はそうはならない)。例の保護カバーのせいもあるのかもしれないが、その付近のスティッチが微妙である関係で画質がいまひとつだ。

これはやはり、例の保護カバーを外して一度撮ってみたいな、という悪魔の囁きが。

なんか色々文句を言っているようだけれども、実際のところはこれは初代THETAを買った時のように、実にワクワクさせられる面白いガジェットだと思っている。色々荒削りで欠点はあるけれども、なんか使いこなすと楽しいことができそうだ(一方で、ドローン入門者には絶対にお勧めできない)。

実際のところは、ドローンと完全一体化して、自動収納が可能なランディングギアを備えた360度ドローンとして売り出すのが正しい気がする。レンズの接地問題もGPSの問題もこれなら解決可能だろう。Insta360とDJIが組むとかそういう形でなんとかならないものかね、と思う限りだ。まあそうなると素人が買うにはちょっと辛いお値段にはなりそうだ。

とりあえず、Insta360のシステムにはもう少し慣れておきたいと思うので、ちょうど5,000円ほど安くなっていたため、AmazonでInsta360 ONE X2をポチってみた(Sphereと違ってこっちはAmazonで売ってる)。これはこれで楽しそうだぞ。

(追記)数日使った後での評価は大幅に上方修正。やはりレンズ保護カバー時は外すべきだという結論に達したぞ。

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