さて、3ヶ月前にポチってやっと届いたタムロン初のフジXマウントレンズ、18-300mm F/3.5-6.3 Di III-A VC VXD (Model B061)がとても良い、ということを書いたところだけれども、その続きを書いていこうか。
今回の目次はこんな感じだ。今回このレンズを買ったのに触発されて色々と買ったものを紹介してみる。
- 67mmのフィルターを買おう
- カメラストラップが壊れかけていたので買い替えよう
- ドローンと一緒に持ち運べるカメラバッグも買おう
- おまけ:動物園にタムロン18-300mm F/3.5-6.3(Xマウント)を持っていってみた
- その後の活用(追記)
ズーラシアで撮ってみた望遠端のチーター(300mm 1/450秒 F6.3 ISO200)
67mmのフィルターを買おう
タムロン18-300mm F/3.5-6.3 Di III-A VC VXD (Model B061)のフィルター径は67mm。だがうちには今までそんなサイズのレンズは存在しない。という事で、早速テスト撮影する前にプロテクターくらいは買っておこうか、と思っていれば良かったのだけれども、何しろ発注から配送まで約3ヶ月かかったこともあり、その辺りの感覚を忘れていたのだった。
ということで、レンズが届いたその日、フィルターを買いに某量販店に向かったのだった。
プロテクターは急いでいたので量販店でPro 1D
ということで量販店のフィルター売り場。それにしても67mmという割と口径の大きなフィルターであることももちろんなのだが、昨今のフィルターメーカー事情もあってか、店頭に並べられたフィルターがとにかくみんな高い!
まあ要するに、物理的な意味のあるプロテクターや、後処理ではどうにもならない効果を与えてくれる偏光フィルター、そしてもう一つ挙げるならばシャッタースピードや絞りの補助を行ってくれるNDフィルターなどの少数の例外を除く多くのフィルターは、この20年ほどでPhotoshopやらLightroomやらに役目を奪われてしまった結果として、フィルターメーカーとしてはそれらの例外を高級化路線に乗せることで収益を上げようと思っている、のではないかと想像(邪推)されるわけだ。
そんなわけでプロテクターはその中では最低ラインのケンコーのPro 1Dを購入。Amazonだと化粧箱無しというモデルが売っているので、さらに安いな。
偏光フィルターはミラーレスだと超高いサーキュラーPLは不要
一方で偏光フィルターは、高級化路線が著しく、量販店店頭では67mmだと1万円オーバーすら当たり前的な状態になっていて、これは流石に買う気がしない。ということでこちらは後日通販で買うことにして某量販店を退散したのであった。
とはいえ、以前ドローン用の中華偏光フィルターを調べた時、あまりの酷さに「また騙されたのか」的な不毛なレビューを書いていた頃を思い出すと、品質なんてどうでもいいから安い方がとにかく正義、とも言えないんだよな(CPLと書いてあるのにPLだった、偏光フィルターなのに回転枠がついていない、どう見ても劣化て黄色くなった偏光板が嵌っている、など)。
こちらはやっとまともな偏光フィルター(中国製だが米国メーカー製品)に当たった時の記事だが、ここから過去のひどい例にリンクを飛ばしてあるので興味があれば。
ということで、再び67mmの偏光フィルターの話に戻ろう。ケンコーだとPro 1Dの薄枠サーキュラーPLが8,000円ほど。この辺りが量販店で普通に売っている最低ラインだ。
実際はただのサーキュラーPLもケンコーは未だに出していて、こちらは4,000円ほどでAmazonで買える。でも某量販店では見かけなかったぞ。薄枠ではないので広角時のケラれが心配ではあるがまあそれはそれで試してみれば良い。
だが、ここまで落とすのであればそもそもフジのXシリーズはミラーレスAPS-Cであるわけで、ただでさえ精密な偏光板の裏にこれまた精密な1/4λ板を入れて円偏光に変換するような高級品であるサーキュラーPLは必要ないのだ。そもそも一眼レフでサーキュラーPLが必要だったのは、オートフォーカスの機構にハーフミラーを利用しているためであり、マニュアルフォーカスのカメラやミラーレスのカメラではサーキュラーPLではなく単純な偏光板のみのPLフィルターで十分だ。
67mmの単純PLフィルターはマルミが今でも出していて、これだと約1,700円。これで十分だろう、ということでポチった。
実際につけてみると、結構厚枠なので広角端でのケラれが心配ではあるが、これは作例を見てみよう。
それにしても67mmのPLフィルターは、流石に結構でかいな。
ということでマルミの67mm PLフィルターを使った作例をいくつか紹介しよう。カメラのボディは全てX-T30だ。
ガラスの反射軽減テスト
動物園でガラス越しにオカピを撮ってみた。手前の枝にピントが合っている気がするのは愛嬌。左がPLフィルター効果最低の場合、右がPLフィルター効果最高の場合。すべての反射光を除去できるわけではないが。割と広い範囲の反射を軽減できている。
45mm(フルサイズ換算68mm)、左が1/50秒、F4.5、ISO6400、右が。1/52秒、F4.5、ISO6400。
青空のコントラストテスト
海と青空。左がPLフィルター効果最低の場合、右がPLフィルター効果最高の場合。これは効果絶大だな。コントラストが強くなったことで、遠景の山なども断然見やすくなっている。なお、こちらは広角端の18mmで撮影したものだが、見ての通りほとんどケラれの問題は現れていない(EVFだと多少見えることもある印象なのだが、実際に撮影された結果からは特に問題あるようには見えない)。
18mm(フルサイズ換算28mm)、左が1/360秒、F8、ISO160、右が1/220秒、F7.1、ISO160。
水面の反射軽減テスト
まあ、一番効果の強い反射軽減をテストするとこんな感じ。効果最大の角度で中望遠的な焦点距離で撮影。雲のある空。流石にこれだけ条件を整えると絶大な効果が出る。
70mm(フルサイズ換算105mm)、左が1/125秒、F5、ISO160、右が1/70秒、F5、ISO200。
古民家の写真でケラれと青空と反射軽減のすべてをテスト
青空効果と反射軽減の双方を同時に狙うことは難しい場合も。こちらも広角端の18mmの写真だが、特にケラれなどは見られない。やはり、少なくとも非薄型のPLフィルターでも、派手なケラれを心配する必要はなさそうだ。背景の青空の濃さと前面の窓ガラスの反射に効果が現れている。
18mm(フルサイズ換算28mm)、左が1/100秒、F4、ISO160、右が1/60秒、F4、ISO160。
ということで、このマルミの67mm PLフィルターだが、特にこのタムロン18-300mm F/3.5-6.3(Xマウント)と組み合わせて使う分には、ケラれの問題はなさそうだ。
カメラストラップが壊れかけていたので買い替えよう
さて、18-300mmはそこそこ重いレンズだ。というわけなのだが、たしかX-T10を買ってキャンペーンでもらって以来、ここ7年ほど使い続けてきたストラップなのだが、気がつくとボディ側の三角リングつける皮の部分が切れかけている! まあ長く使っていたからな。切れる前に気がついてよかった。これでレンズごと死んだら泣くに泣けない。
そんなわけでこれまた購入したのが、BLACKRAPIDのクロスショット・ブリーズというストラップだ。
前に使っていたストラップも斜めがけ前提なんだけれども、これも量販店で斜めがけストラップをいくつか試して結局これに決めた。
三脚穴に取り付けたアダプターをカラビナでストラップに固定するようになっている。まああえていうとこの三脚穴のところのアダプターをつけると、電池交換とSDカード交換ができなくなってしまうという欠点もあるが、三角リングで固定するやつはそれはそれで先ほど述べたような怖さもある。
以前、X-T10で三脚穴を固定してる細いネジが2本とも脱落したトラブルも体験したことがあるので、これもまた万全というわけでもないのだが、むしろそういうトラブルは、しょっちゅう三脚穴を使い続けている方が早期に発見できるような気がする。という事で、このストラップをしばらく使ってみようかと思うのだ。
ドローンと一緒に持ち運べるカメラバッグも買おう
18-300mmなんてレンズを買うと、常用する焦点距離が全てその一本で間に合うため、交換レンズを持ち歩かない形でカメラを使うことが多くなると思う。
逆に、ドローンとかを使いたい場合も、一眼レフはまま欲しかったりすることが多いので、ならばカメラケースを組み替えてドローンも入るようにしてみれば良いのでは。…という事で、家にあるLoweproのショルダータイプのバッグ(相当昔に銀塩一眼のために買ったモデルで、もう売ってない)の構成を変えてみて、18-300mmをつけたX-T30とDJI Air 2Sを突っ込んでみた。これはいい。
まあ、いいんだが、ショルダーバッグなんだよねこれ。ドローンを飛ばすときは割とアウトドア的な場所を歩くことが多いため、できればバックパックとかになっていると両手が空いて良いのでは、とも思う。という事で、またしても量販店で色々なカメラバッグを手に取って比較してみた結果、再びLoweproのフリップサイド 300 AW IIIというやつを買ってみることにした。ロープロ好きなんだよ。
すでにこいつが汚れているのは、もうアウトドアで使った後だからだ。
背中側が開くようになっている。そして背中側中央にも持ち手があるのがなかなか良い。
中身はそれほどスマートには入らなかった(上の写真のショルダーバッグの方が綺麗に格納されている)。でもここに、18-300mm F/3.5-6.3をつけたX-T30とSamyang 8mm F2.8(Xマウント)、DIR Air2Sの本体と送信機、バッテリー2つ(本体内にさらに1つで計3つ)、替えプロペラ2組、延長足、偏光NDフィルターセットなどのオプションを入れ、さらにTHETA Vと風速計、先ほどの67mmPLフィルターなど、色々なものを突っ込んである。
Samyang 8mm F2.8は流石に18-300mmではカバーされない領域なので、ちょうど隙間に突っ込んでおくにはちょうどいいレンズかな。THETA Vも、その他と被らないデジタルガジェットということで、隙間に突っ込んでおくにはちょうどいい。
あと、ポータブル風速計。まあ風速と気温の情報はとても大事。この時期はドローンも暖機が重要だしね。
さらに、ドローンのランディングパッドとかダイソーで買った小さめのレジャーシートとかも入ったりする。今まではこういうのをトートバッグで持ち歩いていたので、岩場とか歩くときに本当に邪魔だった。素晴らし過ぎる。
そして、この「蓋」のようになっている、背中に当たる部分には、さらにM1 Macbook AirやiPad Proが入ったりするわけだ(両方入れるのは流石にちょっと厳しい)。M1 Macbook Airを突っ込んでおくと、DJI Air 2Sから取り込んだ4K動画をその場でiMovieで編集したりすることも楽々可能だ。
まあ、あとはドローンとかいらない日にこのカメラとレンズだけ持っていくためのミニマムなカメラバッグとかもあるといいかもね。ちょっとまた量販店に実際にカメラを持っていって調べてみるかな。
おまけ:動物園にタムロン18-300mm F/3.5-6.3(Xマウント)を持っていってみた
さて、一つおまけを。このレンズを買ってから海でばかり写真を撮っている気がするので、あらためて望遠レンズ大活躍系の場所でもある、動物園に持っていって色々撮ってみた。
まずはチーター。広角端だとこんな感じなのに…。
望遠端だといきなりこれだ! 前にあった金網の部分が、完全にボケてどこかに飛んでしまっている。
XF55-200mmも動物園に何度も持っていっているのだが、このタムロン18-300mmの方が、オートフォーカスで手前の金網や檻ではなく、素直に動物の方にピントが合う確率が有意に高い気がする。
こんな感じで遠くに見えているヒョウも…。
こうだ!
こんな感じで籠と背景のコントラストが激しい場合だと…。
流石にオートフォーカスでは無理で、地道にマニュアルフォーカスで動物にピントを合わせる必要があるんだけど、今回はこれだけだったな。
しかしこういう構造色バリバリの動物はすごいな。これで望遠端。
象の広角端。
望遠端。ここまで寄れるのはすごい。
名前忘れたけれども、広角端だとなんだか地味な鳥に見えるけれども…。
望遠端だと結構強烈な見かけ。
という事で、動物園だとまた、全然違った感じに使えるレンズだなぁこれは。今度は水族館とか山とか空港とかにも持っていきたいところ。
その後の活用(追記)
あらためて、やはり足場の悪い場所などに一眼レフやドローンを持っていくには、ここで買ったバッグは非常に重宝するな、と実感している。両手をフリーにできるのはやっぱり素晴らしい。
このカメラバッグがなければ、多分このアクセスの悪い盗人狩とかまで行ってないと思う。