xckb的雑記帳

身の回りにあったことを雑多に語ります。

DJI Mini 3 ProとDJI Air 2Sの機体へのリモートIDのインポート(Air 2Sはそのままではインポートできなかった)

概要

DJI MIni 3 ProとDJI Air 2SはどちらもファームウェアアップデートでリモートIDに対応する。リモートIDは国交省のドローン登録システムにアクセスして、そこからDJI Fly経由で機体にインポートされる。Mini 3 Proはあっさりインポートできたが、AIr 2Sにはそのままではインポートできなかった。問題はAir 2Sの初回登録時のドローン登録システムの申請内容にあった。さて。

まあこちらの話の続き的な感じかな。

xckb.hatenablog.com

DJI Mini 3 Pro (+ DJI RC) の場合

さて、2022年6月20日、つまり明日から原則としてリモートIDなしでのドローンの飛行が違法となるわけだけれども、まあ多くの人は事前に登録しているので特例措置の対象となり、問題はないと思う。なのだが、DJIの公式ページのアナウンスでは、

2022年6月20日以降、順次対応していく予定です。今後、本ニュースルーム、また、公式ホームページ各製品頁にて詳細をご案内する予定です。
出典:無人航空機 登録義務化に伴うリモートID対応機種に関するお知らせ https://www.dji.com/jp/newsroom/news/dji-remoteid

とアナウンスしていたので、では空白期間ができてしまうのね、とか思っていたのだけれども…。ふと6月18日にDJI Mini 3 Proの電源を入れてみると、どうやらリモートID対応のファームウェアが用意できたらしい(「Added support for Japanese RID requirements」と書いてある)。

このファームウェアにアップデートした上で、DJI Fly 1.6.6以降にアップデートする必要があるようだ(上の機体ファームウェアの更新のところに「requires DJI Fly 1.6.6 or later」と書いてある)。と思ったら。何もしなくても勝手にDJI RC側のアップデートも始まった。よくできてる。

よし、アプリバージョンも1.6.6になった。

ということで、ちょいと探すと「安全」のところに「無人航空機システム リモートID」を発見!

「登録番号と暗号化キーを更新するか、機体にインポートします」とあるんだけど、リモートIDって何を暗号化しているのかな? まあいいや、とりあえず「インポート」しかないのでこちらを選択。

おおっと、機体のシリアル番号が表示されて、国土交通省航空局にログイン、と出てきたぞ。DIPSのドローン登録システムにログインさせるのか。

なるほど、リモートIDは要するにドローンのナンバープレートのようなものだから、勝手にユーザに入力させて誤入力されたり、あるいは悪意を持って架空の番号を入れられたりしたら意味が薄れるな、と思っていたけれども、以前やったテプラでの機体への番号添付はまさにその誤入力やら悪意を持った架空の番号の入力がやり放題だったから、今回もそうだと思っていた(外付けのリモートIDも同様だよね)。

ドローン登録システムのIDとパスワードを入力したらあっさりとインポート完了。流石にリモートIDの方はちゃんとしているのね。でもこれ、アプリに日本固有の機能がガチガチ入れさせているわけで、なかなか大変だなぁ、と。

それはそうと、DIPSは従来のDIPSとドローン登録システムのIDをさっさと統合していただけないものだろうか。1サイトで複数のIDを使い分けるのはちょいとややこしい。システム屋としてはまあ、理由はよくわかるのだが、そこは何とか。

多分ドローン登録システムのアカウントはマイナンバーカードとかでeKYCすることが要件になっていたけれども、元からあったDIPSのアカウントはそうではなかった、というあたりが原因だよね? できればDIPSのアカウントの身分証明ステータス情報を持つことでそこは対応して欲しかったぞ(でもマイナンバーカードとかの法制度でそうできない理由とかあったのかな?)。

ともあれ、あっさり「インポート済み」になったぞ。


DJI Air 2Sの場合

じゃ、ついでにファームウェアの更新で対応となっていたDJI Air 2Sにもファームウェア出ていそうだな。ということでやってみようか。まずはiPhone上のDJI Flyを1.6.6に更新してから作業スタート。

お、新しいファームウェアがたしかに出てる。早速機体ファームウェアを更新。こっちは更新内容が日本語表示(「日本向けリモートIDの要件に対応」と書かれている)なのね。DJI RCのAndroidとiPhoneのiOSのDJI Flyの振る舞いの違いなのかな? なんか日本向けの更新だけが入っているのって流石にちょっと申し訳ない感じがする。

DJI Flyの「安全」タブに「無人航空機システム リモートID」を発見。メニューの位置が若干違うのはこれもAndroidとiOSの違いかな?

こちらは「UAS登録番号」という文言になっている。ここはDJI RCの「無人航空機システム リモートID」という文言の方が正しいんじゃないかな。これもAndroidとiOSの違い?

とりあえず同様にインポートを試みると…。ドローン登録システムに該当するシリアル番号(登録番号だったかも)がないというエラーが!(慌てて写真撮り忘れた)

さて理由を考えてみよう、まずはドローン登録システムに誤ったシリアル番号を登録したのでは、と思ってチェックしてみたが問題ない。次に思いついたのは、DJI MIni 3 Pro登録時には内蔵リモートID対応ということで登録したのだが、DJI Air 2Sの登録時にはリモートIDなしで登録したという点だ。

なので、ドローン登録システムで、その辺りを修正すれば出てくるのでは、と考え修正を試みるが…なんかうまくいかない。

機体情報の更新を選択してリモートIDありに変更しようとしたのだけれども、改造箇所を色々と入力する必要があるようだ。そうしないと先に進ませてくれない。これはうまくない。

どうやら機体情報の更新を選択すると、それは機体の改造を意味するらしい。ということで、最初からやり直して、機体情報の更新を選択せずにリモートIDのみの変更をすると、うまくいくようだ。

よし、機体改造なし、リモートID内蔵に更新の申請ができるようだ。

更新申請をすると、登録したメールに確認メールが飛んでくるので、そこのリンクをクリックすると申請完了。申請ステータスが「審査・手続き中」と確認できるようになる。新規登録は有料だったが、更新は無料らしい。

このまま数時間で審査は終了。メールが飛んでくる。さて本当にこれがリモートIDをインポートできない原因だったのだろうか? ということで再挑戦!

やはり原因はそこで正しかったらしい。あっさりインポートができてしまった。これはちょっと罠だなぁ(Air 2Sの申請時はリモートID対応となるかはわかっていなかったわけだし)。

というわけでこれで完了!

まあ感想としては、申請の流れ的には概ねよくできていると思うが、流石にAir 2Sでドローン登録システムの内容更新が必要だったのはちょっと戸惑ったな。なんか引越しの時に陸運局に車を持ち込んでナンバープレートの交換作業を行ったのを思い出した。あれのデジタル版だな。