さユり初のワンマンライブ、先行販売から先着の本販売まで全てのチャンスで撃滅。そもそも箱が小さいんだよね。そして追加公演まで全て撃滅した私としては、これはもう行けないのかなぁ、と思っていたところ、行けなくなった追加公演のチケットを定価で譲っていただける方が! 申し訳ないけど本当にありがたい!
たとえ金があろうが悔しかろうがダフ屋やテンバイヤーからは買わぬ! と心に決めている私としては、ああ、今まで行けなくなったチケットを色々譲ってきた功徳がついに実を結んだのか、とか考えつつ、6月24日(金)の夕方、感謝感激で鶯谷にやってきたのです。
会場は東京キネマ倶楽部。鶯谷駅前の、元はキャバレーだった箱で、実に独特の雰囲気があります。意外にさユりライブには合ってるかも。
チケットの番号はそれほど良いわけではありませんが、いずれにせよ仕事で開場時間には間に合わないことがわかっていたので、丁度いい感じでした。
というわけで、開演直前に入場したらリリィ・シュシュことSalyuさんの歌声が。
そういえば、しばらく前にさユりさん、会場SEセットのツイートをしていて、なんか無性に共感した記憶が。あ、これだ。
昨日の会場BGM
— 酸欠少女さユり (@taltalasuka) 2016年4月24日
思い出つまってる曲〜 pic.twitter.com/HaAICSSBCI
この新旧入り乱れるSE曲たちだけれども、俺の好きな曲が色々含まれている件。それにしてもこの曲出た頃、君まだ小学校入ってないでしょ、って曲が結構あってどういう思い出があったのか結構興味ある。いい趣味だ。
そんなわけで、遅れて入っただけあって、ビールを飲んで待ってたら結構すぐに開演! なんと1曲目は「来世で会おう」だ! 私にとって初のさユりライブ体験だった、先日のタワレコインストアライブで何が心残りだと言っても、「来世で会おう」が聴けなかったこと…であった私としてはもう感激です。
ライブのスタイルはステージの前面に薄い半透明のスクリーンが引かれて、そこにプロジェクターで映像がオーバーラップしてプロジェクションされるスタイル。言葉だと説明が難しいけど公式で4月のライブの映像があった。これだ。アンコールを除く全曲がこのスタイル。…と聴くとちょっとしつこい、というイメージもあるかもしれないけれども、全然そんなことがなく映像と音楽のマッチが素晴らしい。映像のクオリティが高いのもあるのだろうけれども。
常に半透明のスクリーンがバンドの前にあるのってどうなの、と思う向きもあるかもしれないけれども、その代わりスモークとか焚いてないからそんなにステージの見え方は普通のライブと印象は変わらないです。
パフォーマンスは前回タワレコで聴いた時よりかなりレベルが上がっている気がするのですが、もしかするとインストアのような中途半端な環境でやるよりも、彼女のパフォーマンスはこのライブハウスでのワンマンライブという形で映えるのだろう、とも思います。それにしても聴いたことない曲がたくさん! 曲名は聞いたことがあるけども未だ聞いたことのなかった曲がたくさん聴けて嬉しかった。「オーロラソース」とか「人間椅子」とか。アルバム出ないかなぁ。
それにしてもこうオリジナル曲が並ぶと、実に梶浦由記節な8分の6拍子曲の「それは小さな光のような」はやっぱり異色の曲だね。それをしっかり歌いこなしているのもとても良いと思うけれども。
さユりは少なくとも現在では決して歌の巧さで聴かせるタイプのアーティストではないけれども、声は最高に好みだし、今回のパフォーマンスはそんな細かいことを乗り越えて本当に凄いと思ったな。
なんか、俺は路上から追いかけてるぜ、的な人から、アニソンアイドル方面からやってきてこの手の会場に不慣れな人、憧れてる系女子的な人とか、俺みたいなおっさんとか色んな客層の人がいたけど、みんなこのパフォーマンスに魅了されていたという点では同じだと思うんだよね。異文化衝突で色んな意見がtwitterとかには流れていたみたいだけど、こんな最高のパフォーマンスに余計な味噌つけることもないでしょ。みんな仲良くやろうぜ。でもオールスタンディングのライブに大きな荷物持ってくるとか、周囲の人を危険にさらすのだけは無しね。今回やらかしちゃった人は次からやめよう。それだけ守れば好きに楽しめ。
なんか超マイナーな頃から追いかけてて誰しもが知ってるアーティストになったってのは、俺の経験では椎名林檎くらいしかいないけど、初期の10代ラスト〜20代始めのライブでは、今回のさユりライブとまた別の意味でヲタなアレもあった気がするけど、それなりにモッシュ・ダイブ族と混在していい感じのカオスになっていた気がする。そして、別にその後の活動のネックになったとも思わん。目の前の音楽を自由に楽しもうよ。決まり事のやたら多いライブは私は好きじゃない。
ステージに映った満月が血を流してボロボロ欠けて、残った形は三日月。というわけで、本編最後の曲は「ミカヅキ」。俺がさユりと出会った曲でもあるな。この曲での本編最後のMCとかも本当によかった。
アンコールは客席の中からポンチョにギターケースを背負って、活動の原点でもあるのだろう路上スタイルで登場。
そして客席からは(私は知らなかったけど)ハッピーバースデイサプライズ。そういえばこれが20歳になって初ライブだったんだよね。この企画にサイリウム使ってて、サイリウム禁止のライブにどうよ的な話もTwitterで色々飛び交っていたけど、少なくとも本編中にサイリウムしてた人は私の見る限りいなかったし、みんなサプライズが終わったらちゃんとしまってたようだし、何より本人喜んでたようだし。まあ、次から気をつけよう的な感じでいいと思う。
そしてアンコール。この路上弾き語りスタイルで、新曲らしい「Birthday Song」と「夜明けの詩」の2曲。これが本当に素晴らしかった。今までの派手派手演出もいいんだけどやっぱりこういうシンプルなライブは最高に好きだ。
そんなわけでセットリストはこんな感じらしい。
- 来世で会おう
- 蜂と見世物
- オーロラソース
- ネバーランド
- 光と闇
- knot
- それは小さな光のような
- 人間椅子
- ふうせん
- スーサイドさかな
- るーららるーらーるららるーらー
- ちよこれいと
- ミカヅキ
- [En.1] Birthday Song
- [En.2] 夜明けの詩
ちなみにこの日は、配信限定の新譜「るーららるーらーるららるーらー」が全曲配信開始になる日でもありました。朝起きたらiPhoneに落ちてたこの曲を聞きながら会場に向かったわけですが、これが何と一度聴きたかった「来世で会おう」の弾き語りバージョンを含む弾き語りスタイル3曲。これがどれも凄くいいんだけど、自分としてはやっぱり「Cigarette」が最高だな。MCでは「タバコが嫌いな曲です」と紹介されていたけど。
そんなわけで、ライブ終演後は余韻に浸りつつ、鶯谷駅前のいかにも鶯谷らしい飲み屋で一杯…じやなくて結構呑んだ。あれだけ飲み食いして2000円な鶯谷、流石だな。
そんな最高の夜でした。次はいつライブが聴けるかわかりませんが、楽しみにしてます。最後に、このライブのチケットを譲っていただいた方、本当にありがとうございました。
そういえば、「僕だけがいない街」の漫画版も最終巻が出たけど、まだ感想その他を書かないまま2ヶ月ほど過ぎてしまったなぁ。今更だけどちゃんと別に書くか。
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