先月、12月10日に発売になった『Steins;Gate』の続編、『Steins;Gate 0』を、年越しをはさみつつも、ちまちまPS Vitaでプレイしていたのですが、やっと終わりました! いやーなんか満足。ネタバレは下の方に警告行を入れつつ固めて、まずはつらつらと全体的な感想でも書いてみようかと思います。
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まあそもそも、当初は発売日に買ってやるほどのものでもないかな−、と思って様子見だったのですが、偶然録画していたアニメ版再放送での幻の改変23話を見て俄然盛り上がり、AmazonでPS Vita版をポチリしてマイペースで1ヶ月半以上かけてクリアしたわけです(予約が出遅れたので発売日には届かなかった…)。
まあ見事に宣伝に乗せられたわけではありますが、まあ、乗せられてよかった…ということで。
というわけで、感想ですが…。
ルートが6つあるのは、1つでもルートをクリアすればすぐに分かることなので、問題なさそうなのでネタバレしますが、6ルート全てのプレイ時間は合計51時間40分ほど。思ったより結構ボリュームあったなぁ、という感じです。
実際は最後にトゥルーエンドに入ろうとして新規ゲームスタートからスキップせずに続けた末に分岐を間違えて某後味の悪いルートに入り込んでしまった部分があるので、実際に最短でクリアするともう数時間短いと思うのですが、たしか全ルート30時間台でクリア出来たと記憶しているSteins;Gate本編より少しボリュームが多かったと言えるのかな。枝葉のルートがとても長くて、内容が濃かったからね。
さて、全体としての感想ですが、端的に言って面白かったです。まあ、色々言いたい事もないではないのですが、あまり具体的に言うとネタバレになるので下の方で別途やんわりと。
シュタゲ本編と比較してどうかと言えば、そりゃあの神ゲーと比較するのはアレですが、初の正統続編としては、十二分に楽しめたと思います(なんせ、「だーりん」はアレだし、「フェノグラム」は公式アンソロジー小説だったからね)。
事前情報から明らかなことですが、本作のストーリーは既刊の外伝小説三部作「閉時曲線のエピグラフ」、「永劫回帰のパンドラ」、「無限遠点のアルタイル」(と、そのさらに元ネタとなったドラマCD βの「無限遠点のアークライト」)をベースとしています。
私はCDを持っていたのはもちろん、外伝小説も既読でしたが、出版当時に読んでいたこともあって適当に記憶が抜けていたのと、何しろ先述の通りルートの枝葉が長い(小説ベースの部分は多分全体の半分未満)ので、普通に楽しめました。まあ、仮に完全に覚えていたとしても、絵が付いた上にあのキャスト達が演じてくれてるんだから、あまり不満はないかと思います。
ということなので、前作のファンは、過大な期待をしない上で(笑)、ぜひプレイしてみるのをお勧めしたいと思います。あー楽しかった。
…ということで上に出てきた関連商品をいくつか並べたあとに、ネタバレいきます。
(一切ネタバレしちゃいけないとなると俄然、感想が書きづらいんですよね)
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さてここから先はストーリー内容に関するネタバレ有りです。
今回のストーリーは、事前から広報されていたように、岡部倫太郎が牧瀬紅莉栖の救出に失敗して一回で諦めてしまった世界線の物語です。というわけで、岡部はトラウマを忘れるために無理矢理厨二病を卒業し、さらに牧瀬紅莉栖(本人)も死亡後の物語ということで、そういう意味ではキャラ的にはちょっと派手さに欠ける感じではありますね。
続編にもオカリンの暴走やあの2人の掛け合い的なアレを期待している向きにはイマイチだったかもしれませんが、その分、普通になったオカリンと紅莉栖(AI版)が、一から人間関係を作りなおしていくところとかは良かったなぁ、と思います。そしてそのフラストレーションが溜まったところに最後の方のアレで一気にカタルシスが来るということもあり…。
そして、以前名前だけ出てきたカエデちゃん&フブキちゃんが登場&結構重要な役になる、とか、阿万音由季さんついに登場で未来の橋田家はどうなる的なアレとか、とか、本編のファンにも楽しめる要素がたくさんあっていいですよね。本編で今ひとつ唐突だったまゆしぃ覚醒に至る過程も色々示唆されているし、本編であった「洗脳」などのキーワードも取り混ぜられているのも嬉しい。
本編がα世界線主体の物語だったところを、今回の作品がβ世界線を語るということで、世界を補完した感じかな。そういえば何気にこの「0」で、一度だけα世界線に戻って唯一リアル紅莉栖が出現するシーンも実にいいよね。
ところでプレイしていて最初に疑問に思ったのは、まゆりルート(トゥルーエンド含む)とレスキネンルートが含まれる枝とその他の枝で、阿万音由季さんの設定が大きく異なることなんだけど、これは世界戦変動時に過去が再構成された、というふうに認識しておけばいいのかな? つくづくゲームやサイドストーリーを作るのに便利な設定だなぁ、とも思うんだけど、一方で「この世界線では比屋定真帆という仲間は未来にいない」という鈴羽の伏線をしっかりトゥルーエンドで回収する丁寧さを見せつけるのも、実に丁寧でいい。
それにしても今回は橋田至が実にいい所を持っていっているし、新キャラの比屋定真帆も実に良い(自分的にはあの紅莉栖との関係の設定は実にツボです)。桐生萌郁に関しても枝葉のルートで活躍してくれて良かったなぁ。トゥルーエンドに至るルート方面ではちょっとアレなのですが…。
なんか、あらためてアニメ版を見なおすか、本編ゲームももう一度超久々にプレイしてみたくなりました。
ここから先はゲームプレイに関するネタバレ有りです。
ゲームとしては、シュタゲ本編よりトゥルーエンドに至る道が簡単でしたね。本編は攻略サイトを見ないととても無理な感じだったけれども、今回の「0」は、
- トゥルーエンドを除く全てのルートをやり終わったら、まゆりルートをNEW GAMEからスキップせずにプレイする
というだけで多分クリアできる(しかもトゥルーエンドがまゆりルート界隈にある可能性が高いことはクリアリスト画面で推測できるし、本編でもまゆりルートの先にトゥルーエンドがあったからね)ので、そういうのを探求したい向きには不評かもしれませんが、私のような素人にとっては、無駄に悩まなくてよかったと思います。基本的にこのシリーズはゲームというよりは小説ですから…。
それにしても事前に「RINEトリガー」を散々予告でフィーチャーして広告していたにも関わらず、基本の分岐点では1つも「RINEトリガー」が関係しないってのも随分なものですね。で、結局「RINEトリガー」って無意味なのかよ、と思ったら、最後の最後にフラグで必要だったりして、色々ミスリードしやがってこの野郎、とちょっとムカつきました(笑)。
今回の「0」でドラマCDβ「無限遠点のアークライト」をベースに膨らませたストーリーをゲームにしたということで、これまた傑作のα世界線ドラマCD「哀心迷図のバベル」をベースに膨らませた映像作品も欲しいなぁ、とか実は助手推しの自分としては思っていたりするし、近いうちに「0」のアニメ化とかしないのかなぁ(枝葉が長いので削られるストーリーが多そうなのがちと心配だが)、とかも思ったりする今日このごろです。
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そういえば全然本質ではないんだけど、「比屋定」が難読苗字と扱われていたのがちょっと新鮮でした。フェイリスの厨二病的琉球神話も実に草生える。
ところで来月、Blu-ray BOXやCD BOXが出るわけだけれども、ほぼ既に持っているものなので(Blu-rayに関してはIBMとのコラボ映像とイベント映像以外ほぼ持ってるし、CDに関してはラジオといくつかのショートドラマと「0」のトゥルーエンドEDを除きほぼ持ってる)私はパスかなぁ~。今までほとんど持っていないという人ならお買い得かと思います(特にCDの方)。
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