さて、ガールズバンドクライの聖地巡礼記事ももう「その11」まできてしまった。第11話は、東扇島東公園で開催されたBAYCAMPという野外フェスイベントに、トゲナシトゲアリ(とダイヤモンドダスト)が参加するというお話。
前回の熊本編の記事はこちら。
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第11話「世界のまん中」
今回はブルーハーツだ!
はじめに:東扇島東公園で開催のBAYCAMPの会場について
ほぼ全編、川崎市川崎区の東扇島東公園が舞台となっている。公共交通機関でのアクセスは、川崎駅から川崎市営バス「川05 東扇島循環」でのアクセスということになるのかな。
この回では、実在のイベントである(コロナ禍前の)BAYCAMPの会場が再現されていると思われる。おそらくBAYCAMP 2019がモデルと思われるが、2018もほぼ同じ会場レイアウトだったようだ。
ちなみに今年のBAYCAMP 2024はトゲナシトゲアリも参加予定だが、会場は東扇島東公園ではなく、ちどり公園で開催される。
現在の東扇島東公園にはBAYCAMP 2019の名残はほぼ存在しないが、本記事では当時の資料をもとに同じ場所を想定し見ることにする。当時の会場案内図はこのようになっている(中心部を抜粋)。
BAYCAMP会場を事前に見にくるトゲトゲメンバーたち
まずは東扇島東公園に会場を見にきたトゲナシトゲアリのメンバーたち。ちょっと背景が違う、特に右の物流センター、と感じられると思うが、これはおそらくちゃんとした理由がある。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
背景に出てくる物流センターは「ESR東扇島ディストリビューションセンター1」なのだが、こちらは2023年3月31日の竣工であり、「ガールズバンドクライ」の制作が始まった頃には現存していなかったのである(Googleストリートビューにも、まだこの建物は存在しないことになっている)。実際の2019年には影も形もなかったはずだ。
おそらくそれが理由で、シーン中にこの建物と思われるものが出てきた時は、かなり実物よりも小さく、あるいは遠い位置にあるかのようにモデリングされているようだ(実際に遠い位置に別の建物があるのかも、とも思ったが、そのような建物は見当たらない)。
メインステージは同規模の2つのステージ(客席から見て左の「PLANT STAGE」と右の「EAST ISLAND STAGE」)が並んでおり、交互に利用する形でライブが進行していた。ダイダスのステージがあったのは左の「PLANT STAGE」である。この辺りがメインステージに対応する場所と思われる。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
設営中の「FREE THROW GARDEN」。トゲトゲが出演する小規模なステージで、会場奥の比較的海に近い場所にある。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
あと、実際はもう一つ、「FIELD OF GARAGE」というステージがリストバンド交換場所やグッズ売り場のそばにあったみたいだね。
このシーン、流石に後方は海なのと、法律的にドローンを飛ばして撮影するのが面倒な地域なので、メンバー後方の柵を一緒に入れて撮ることはできなかったが、Insta360 X4に3mの自撮り棒をつけて、4m以上の高さから撮影してみた。メインステージが背景に見えている。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
今回も何枚かInsta360 X4で撮影した写真があるけれども、これはいいぞ…。
とても気持ちのいい場所なのだが、実際のBAYCAMP 2019ではここのスペースは立ち入り禁止だったようだ。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
この公園、隣の扇島を望むことができる東扇島西公園とともに、川崎の工場風景を見る場所としても有名だ。対岸は浮島の工業地帯。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
駐車場へのスロープを持つ建物の奥にある建物がアニメにはない、とか言われそうだけれども、実はこの奥の建物も最近の竣工なのだ。仕方がない。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
浮島の工場の煙突などは、実際の風景と多少の差異があるようだ。流石にこれは、ここ数年でそれほど変化していないはず。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
それにしても早朝に来るのがやはり気持ち良いのでオススメ。川05「東扇島循環」のバスは朝5:48川崎駅発の便があるので、これを使えば公共交通機関でも6:20頃には東扇島東公園に到着可能だぞ。車で来るなら公園駐車場が開くのが朝5:00で、周囲にそれ以外の駐車場はないので注意。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
第11話アイキャッチ
第11話のアイキャッチはメンバー全員勢揃いだな。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
BAYCAMP当日会場入り
おそらく入場ゲートがあったのはこの辺り。何年のBAYCAMPだかが巧みに隠されているな(先述のように2019年か2018年だね)。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
海沿いの広場的スペース。三浦さん…。ちなみに「ミュートン」はト音記号からデザインされた「音楽のまち・かわさき」のゆるキャラだぞ。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
地図と背景から、ニュータンタンメン屋台があったのはこの辺りかと。トゲトゲの出演する「FREE THROW GARDEN」ステージから見える場所にある。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
ところで、何気にメニューに「まぜたん」があるな。ニュータンタンメンのまぜそばバージョンであるまぜたん(まぜタン?)は全ての店舗にあるわけじゃない。元々、イベントの屋台だと、スープが多いと何かと不便な場合もあるから作られたメニューらしいので、こういうフェス屋台とかで出すのであれば、まさに最適のメニューなんだろうな。
再びミュートンくん(多分中の人は暑くて大変だ)。地図と背景から多分ここだろうと想定。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
ちなみに左奥の緑の建物の色が違う!という指摘をされそうだが、実は2019年時点では実際にこんな感じの色だったのだ。
出典:Google マップ
ダイヤモンドダストのステージ (1)
それにしても、しばらくライブのない話が続いていて、第7話以来のライブ回だったわけだが、なんとも贅沢なライブ2本立てだったなぁ。そしてダイダスのこのライブ映像がまた素晴らしく良かった。
さて、再びBAYCAMP 2019の会場構成に戻るが、ダイダスのステージは2つあるメインステージの客席から見て左側の「PLANT STAGE」だ。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
地図から考えて、多分この辺りにステージがあったはず。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
ダイダスのステージからの風景。右側の大きな建物は、首都高速湾岸線川崎航路トンネルの換気塔だ。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
高校の頃の回想シーン
そして挟まれる高校の頃の回想シーン。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
なんか、すでに熊本にあるモデルの高校を遠目で眺めてきたので、なんかここの屋上で…、とか妄想が捗るぞ。
熊本編の記事はこちら。
ダイヤモンドダストのステージ (2)
ほんと、この「Cycle of Sorrow」のライブ良かったよなー。俺も一気にダイダスにもファンになってしまった感じだ。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
そしてそのダイダスの最高の演奏を、並んで聴くトゲトゲメンバーたちのシーンのこの説得力と納得力たるや、素晴らしいな。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
もう一度ダイダスのステージからの風景。俯瞰アングルだ。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
トゲナシトゲアリのリハ
それに対するトゲナシトゲアリのステージは小さな「FREE THROW GARDEN」。まずはリハから。これだけリハをちゃんと見せるアニメって珍しいんじゃないかな。背景は、先述の物流センター(ESR東扇島ディストリビューションセンター1)の大きさ以外はかなりリアルである。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
ちなみに、メインステージでのライブの写真は検索すればすぐに出てくるのだが、FREE THROW GARDENでのライブの写真はそれに比べると少ない。BAYCAMP 2019の公式サイトにはいくつか写真が残っている。アニメのシーンと比較してみると、ガルクラのこのステージ再現のリアルさと緻密さに納得がいくと思う。
このステージは後ろに海(正確には京浜運河かな?)が見えるんだよね。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
そのころのメインステージ
一方でその頃のメインステージの華やかさ。ちょっと同じアングルでの写真を撮り忘れたのだけれども、本当はもっと奥からのアングルなので、正しくアングル合わせすると、物流センターはさらに大きくなるはずだ。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
ちなみにPLANT STAGE側の、上と似たアングルからの写真も公式サイトに残っている。そして2019年時点では物流センターは影も形もないということも、この写真から確認することができる。
トゲナシトゲアリのステージ
そしてトゲナシトゲアリのライブ。これは本当に凄かった。しかもまさかのフルバージョン! CGアニメでのライブシーン表現の最高峰の一つと言っていいんじゃないかなこれは。
舞台に向かうシーン。ここで方向を間違える智ちゃんがかわいすぎる。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
「ギター、弾けません!」いいよね。ヒナとの対比という意味でも。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
この視線の移動の自由さ、実写でも手描きアニメでも困難な表現だよな。それでいて実写的な効果にはこだわっている感じがまた良い。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
本当はドローン飛ばして撮りたいところだけれども、まあ流石に川崎区でそれはちょっと難しすぎる。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
ということでこちらもInsta360 X4に3m自撮り棒で視線を可能な限り上げて撮ってみたが、この程度が限度。2羽の鳥が、3羽になり、5羽になって飛んでいく演出が素晴らしかったけれども、鳥たちが飛んでいく空がステージ奥、海の上の空であるところがまた良い。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
やはりこれは11.5mの自撮り棒が必要なのだろうか?ちなみになぜこの商品を、あのサイリウムのルミカさんが取り扱っているのかは謎だ。振り回すことに共通点はあるかもしれないが…。
この辺りのFPVドローンのような視点移動が本当に素晴らしい。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
最後の「空白とカタルシス」のタイトルが出るところは、かなり歪むところまで思いっきり超広角に引いて終わっているところが良い(いわゆる魚眼レンズ風ではなく、デジタル超広角のパースになってるね)。ということで、Insta360 Studioを使って事後に超広角にアングルを引いてみた。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
おまけ:メイキングムービー
たしか、この11話が終わった直後に公開されたこちらのメイキングムービー、実に素晴らしいので未見の方は是非見ていただきたいのだが、この動画でも11話のライブシーンのメイキングがダイダス、トゲトゲのライブシーンともに、がっつり紹介されている。
本編で見ても全然気が付かなかったのだけれども、一番左端の屋台がちゃんとニュータンタンメンであるとしっかりわかるように、最初はレンダリングされているのだな。そこからさまざまなオブジェクトを追加し、撮影処理を加えることで目立たなくなっていくのだが、画面全体の完成度は凄まじく向上していくところとか、本当に素晴らしい。
これ、1クールの中にどれだけの情熱とコストが注ぎ込まれているのか…、と感嘆する。
そしてそれを象徴するかのようなあの牛丼。最高だ。
(この動画の最初のシーンは、羽音からもわかるように明らかにドローンで撮影されているんだけれども、モーションキャプチャしているところをあえてドローンでも撮影する意味はどういうところにあるのだろう、とか細かい点にも興味が尽きない)
おまけ:ニュータンタンメン本舗
三浦さんも大好きなニュータンタンメン、川崎のソウルフードである。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
俺もたまに食べたくなるので、近所のニュータンタンメンに時々通っている。ちなみに見た目ほど辛くないので、個人的には大辛がおすすめだ。
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
まあ、「映える」要素はないということについては認めざるを得ないが。
ちなみにチネチッタ川崎には、ニュータンタンメン味のポップコーンがあるぞ。ビールに合う。
カップ麺もあるが、本物以上に映えないぞ。それなりに美味いが。まぜタンのカップ麺、復活希望。。
おまけ:トゲトゲメンバーの苗字について
ところで先日ふと気がついたのだが、トゲナシトゲアリのメンバーの苗字(まあルパさんは苗字が謎、もしくはないみたいだから置いておいて)、とても地域性の強い苗字ばかりだなぁ、と思ったのでまとめておく。
井芹 | 熊本県 |
河原木 | 青森県 |
安和 | 沖縄県 |
海老塚 | 神奈川県 |
いや、言われてみるとすばるが沖縄にルーツを持つというのは、とても自然な気がするなぁ、と。ちゅらかーぎーだからな!
出典:「ガールズバンドクライ」第11話、©︎東映アニメーション
ということで、次回は12話。いよいよ物語の最終章の舞台へ。続く。