さて、先日一年越しにサクラダリセットの聖地巡礼北海道編の補完をしたわけですが…。いややっぱりサクラダリセットいいよね。これのために一部の回を見直したんだけれどもやっぱ素晴らしいや。また2クール分通しで見てみたいな。
そんなわけで、今回の補完対象はこちらのサクラダリセット聖地巡礼ブログです。対象は茨城県。
久慈浜海水浴場・日立灯台
北海道から戻ってきて、もう流石に新しい舞台が判明することはないかな、と思っていたところに一つの情報が。ケイが魔女に誘われて訪れた海岸から見える灯台は、テトラポッドの河口のモデルである那珂湊の那珂川河口にほど近い日立灯台ではないかと。
サクラダリセットに出てくる遠くから見た灯台のシーンは日立灯台
— 花見酒っ!/二合 (@hanami_zake2) 2018年11月29日
灯台の近くのシーンは灯台の形は日立灯台の形ではないけど
なんだか見たことあるなーと思ったけど
サクラダリセットの聖地は各地に散らばってるのね pic.twitter.com/OOaZihBWjh
なるほど。確かに1年ちょい前、小樽界隈でも色々探したけれども、たとえば小樽の日和山灯台は灯台自体も周囲の景色も全くイメージが違うし、謎だったんだよなぁ。一方この日立灯台は、灯台自体のイメージはともかく、周囲の景色はかなり瓜二つっぽく見えるし、那珂川河口から20km程度と、割と近いことも信憑性を高める要素だと思う。
まあ、これは行くしかないだろう、ということで、早速行ってみることにしました。灯台を望む場所は久慈浜海水浴場の砂浜。最寄り駅の大甕駅から徒歩18分ですが、今回は勝田駅で降りてレンタカーを借りて、那珂湊の再訪を兼ねて回ってきました。
ちなみに車で行く場合は、久慈浜海水浴場の駐車場は日立港入口の交差点から港に入って北に進む必要があり、大甕方面から車で行く事はできないことと、海水浴場なので夏場は結構な駐車料金を取られることに注意です(今回は冬なので無料でした)。
そんな久慈浜海水浴場から見た日立灯台はこんな感じです。ああ、細かいところに違いはあるけれども、多分ここがモデルで間違いないだろうな、という感じです。特に岬先端のテトラポッドのあたりとか、崖の具合とか。細かいところが違うと言えば、ここにほど近い那珂湊の河口も、細かいところはだいぶ違うけれども総体としてはモデルになっていることは間違いない感じ、という点は共通しています。
出典:「サクラダリセット」第8話
ちょうど、サクラダリセットのこのシーンを海岸でAmazonプライム・ビデオで見ながら、イメージを重ねている自分の怪しい姿は、ちょうど8話でポラロイド写真を景色に重ねながら場所を探す浅井ケイと一緒な感じでした(笑)。
出典:「サクラダリセット」第8話
一時期プライム・ビデオから外れていましたが、また復活したのは嬉しいですね。
ちなみに、この写真で再生される以外の方向の景色は全然アニメとは似ていません。あくまでそっくりなのはこの写真で再生される方向だけです。そんなところも図らずも佐々野さんの能力っぽくていいですね(笑)。
右出典:「サクラダリセット」第8話
ちなみに、全く形が違うことはわかっているのですが、一応灯台のところまで行ってみました(一応ここにも駐車場はあります)。
この灯台は登れる場所が本当にビルの2階相当くらいの場所までで、見晴らしはほとんどありません。
さて、では咲良田の灯台本体はどこにあるのかということですが、今の所自分の説としては、外周部に階段を持つ日本の複数の灯台のキメラ、と思っています。そもそも物語の演出上、外周部に階段のある灯台にしたかったのだと思いますが、普通灯台の階段というものは内部に作られるものであり、そもそも外周部に階段のある灯台というのはとても珍しい。色々検索して日本国内で発見したのは以下の2件です。
『昭和34年に設置された「初島灯台」。平成19年3月には、『日本で15番目の登れる灯台』としてリニューアルオープンしましたが、外側に螺旋階段が付いた灯台としては、日本唯一!』
そして、長崎県の生月島(一応橋は架かっているので陸路で行ける)の先端という、またアクセスが大変な場所にある大バエ灯台。公共交通機関でのアクセスは困難なようです。
『100mほど切り立つ断崖の上に立つ白亜の灯台。360度パノラマで展望でき、雄大ですばらしい景観を満喫できます。夕暮れ時ともなると水平線に沈み行く夕陽に灯台がオレンジ色に染められていきます。』
こうしてやっと見つかった2件のサンプル(これ以上は頑張ったが見つからなかった)を見た上で、改めて咲良田の灯台を見ると、色々と気がつくことがあります。
- 外側の階段がなぜか塔を一旦貫通しているという、実際の建築をすることを考えるとほとんどありえない構造をしている。内部に階段を作るなら内部で完結するのが良いし、外部に階段を作るなら外部で完結するのが良い。途中で一旦塔をぶち抜く必然性が、岡絵里が鍵を閉めてケイを閉じ込めるというストーリー展開上の需要しかない。多分こんな灯台は現実にありえない、舞台装置としての架空の灯台だ。
- 灯台本体は、大バエ灯台のスケールを大きくして、高さも追加したように見える。全体的な上部の構造は大バエ灯台と非常に似ている。
- 灯台下の建物部分は、入口扉上部の庇の有無を除くと、初島灯台によく似ている。
出典:「サクラダリセット」第7話
やっと2件見つかった、塔の外部に階段のある日本の灯台の双方が咲良田の灯台と共通点を持つことに関しては、偶然すぎるという考えもあるかと思うけれども、そもそもこの灯台自体が上記の1.で考察したように現実の灯台としてはありえない構造をしているため、何らかの資料を元に作り上げられた舞台装置であることを示唆していると言えるでしょう。その上で、ストーリー上の必要から外部に階段を付けられたことと、外部に階段を持っていて検索に引っかかる灯台2つのキメラとして構成されているのも、それほど不思議ではないように思います。
まあここまで書いて、そのものズバリの灯台がどこかから発見されたらそれは仕方がないと思うのですが…。
ちょっと上の写真ではわかりにくい、初島灯台下部と咲良田の灯台との比較を。
左出典:1日だけの休日でも疲れをリフレッシュ!東京から約90分の「初島」へ離島旅にでかけてみませんか? | リトレンゴ
右出典:「サクラダリセット」第7話
まあ、初島灯台は本当に外部に階段があるといえるのかというと微妙なところで、外部の鉄骨部分を認めていいのであれば江ノ島シーキャンドルはどうなんだと言われそうですが、まああれは外部の鉄骨のほうがメインの構造物で、たまたま通常の構造と近い灯台の外壁がシースルーになっているだけ、という感じなのでまた別で良いかと。
まあ、何かの機会があれば一度行ってみたいですね、大バエ灯台。さすがに「ゾンビランドサガ」や「色づく世界の明日から」の聖地巡礼ついでに寄るにはちとハードすぎる場所ですが…。
再訪:那珂川河口
せっかく那珂湊の那珂川河口が近いので、ついでに20kmほど車を走らせて行ってきました。車を走らせているうちに少しずつ晴れ間が出てきました。
劇中何度も何度も出てくる、テトラポッドの河口のモデルと思われる場所です。
前回来た時は小雨が降っている状態だったので、今回かろうじて陽が少し出ているだけでずいぶんと雰囲気が良いです。
ということで、前回来た時は持ってこなくて公開したフィッシュアイのレンズを使って撮影したのですが、やっぱりここはこのくらいの広角レンズでの撮影が合っていると思う。
まあ、このあたりには流石にテトラポッドはない。というか、劇中でも触れられているけれども普通こんな場所にテトラポッドは置かない。先程も触れましたが、細かいところには色々違いはあるものの、総体としてこの場所をモデルにしたことは間違いないであろう感じの場所です。
出典:「サクラダリセット」第10話
まあ、今回は望遠レンズを持っていかなかったんだけれども、まあそこまでシビアに一致する場所じゃないからいいや、ということで。
出典:「サクラダリセット」第10話
そして前回来た時は電池が切れていて使えなかったTHETA Vで、HDRモードで360度写真を撮影してみました(前回はTHETA Sでの撮影でした)。
#サクラダリセット の河口をTHETA VのHDRモードで撮影してみた。 - Spherical Image - RICOH THETA
ということで、本州編は今回、茨城県の舞台を補完させてもらいました。本当は岡山県にもう一度撮りたい場所がいくつかあるんだけれどもね…まあそちらはいつかそのうち。