xckb的雑記帳

身の回りにあったことを雑多に語ります。

もんちほし個展「愛とは恵み(グナーデ)」(The Artcomplex Center of Tokyo)

さて、なんかデザフェスに行ったりとバタバタしていたこの数日ではあるのですが、今度はThe Artcomplex Center of Tokyoで開かれた、イラストレーター・もんちほしさんの個展「愛とは恵みグナーデ」にお邪魔してきました(残念ながら、はてなブログはブログのタイトルにはルビは振れないんだな…)。

monchihoshi.net

以前はIllustratorを用いたデジタル作成をされていましたが、ここ数年は墨絵の作品が多くなっており、今回の展示もほとんどが墨の作品です。最近は大阪に拠点を動かされてるため、以前ほどしばしばお邪魔することはできないのですが、せっかくの東京での個展ということで、ちょうど予定が噛み合った初日に行くことに。

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なかなか墨というのも奥が深いようで、この多くの作品にも、それぞれ様々な種類の墨が使われているようで、絵の横に使われた墨の種類なども書かれています。全体的にはやはり、墨への移行したての頃よりも、墨での作品のスタイルが確立してきた感じがしました。

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会場内をTHETAで全天周撮影してみました。

もんちほしさん @monchihoshi の個展の会場の様子、その2。 - Spherical Image - RICOH THETA

そんなわけで、今回の個展でひときわ気に入った作品がこちら。「ゆりも逢はむと思ひそめてき」。万葉集ですか。そして百合とくるとこれは私の大好きなモチーフの一つ。この表情が素晴らしい。惚れる。墨絵ってのもなかなか色々な表現ができるのね。

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「風に吹かれる度に」。こちらもこの風が流れる感じを表した墨の曲線がとても印象的で好きです。海をイメージしているとのことですが、それは背景の模様と台紙的に使われた和紙の柄で表現されているとのこと。

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「雨に打たれる度に」。上の作品とタイトル的に同じシリーズですかね。この雨の雰囲気が背景の和紙の柄とも合っていて、好きですね。

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ちょっと今回の中では異色作だった「導かれた光」。家の近くの風景を描いたものだそうです。日が沈んでいく感じですかね。街の風景、畑、電線。こういう日常の風景を描く墨絵っていいと思います。

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というわけで、墨絵のスタイルも確立してきた感があり、とても良い個展でした。開催期日は5月20日(日)まで。



(おまけ)
全然関係ないんだけれども、日常の風景の墨絵って言えば、最近ちょっと気になっているのが「踏切時間」のオープニングアニメ。ひたすら踏切を墨絵で描いたこれ、とても良いと思うのです。アニメの内容自体は本当にくだらなくて、これまたいいんだけれどもね。

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