先日、Amazonを色々と眺めまわしていたら、なんかとんでもないレンズが発売されていることに気が付いたのだ。それがこのMeike 3.5mm F2.8。マウントはマイクロフォーサーズなのでフルサイズ換算の焦点距離7mm。円周魚眼でなんと画角は220度を謳っている。
画角220度の円周魚眼レンズといえば、やはり伝説のフィッシュアイニッコール6mm F2.8ではないだろうか。1972年に受注生産で発売され、10年近く前にオークションで10万ポンドで落札されて話題になっていた重さ5kgオーバーの化け物レンズだ。
おそらくこいつのプロトタイプっぽいフィッシュアイニッコール6mm F1.4は立川の極地研にオーロラ撮影装置の一部として展示されている。でもこの極地研モデルの化け物っぷりはF1.4の方に重点が置かれていて(多分オーロラを短時間で写したいし)、画角は180度なんだよね(多分地面を写しても仕方がないし)。以前このブログでも「よりもい」ついでに見にいった記事がある。
まあそんなわけで、画角220度のF2.8の円周魚眼レンズというのは、なんか俺の中で伝説枠ということになっているのだけれども、そんな中で怪しい中華レンズで同じスペックをかわいいサイズで実現しているのというのは実に興味があるところ。しかも10万ポンドではなく2万円以下で買えるというのは…。
はっ。買ってしまった。
でも俺は普段はフジXマウントのユーザなのでマイクロフォーサーズのレンズが付けられるカメラを持っていない…。
はっ。こちらも買ってしまった(中古だけど)。OLYMPUS PEN E-PL7。
7年前のモデルだけれども、使用感の少ない良い中古が手に入って良かった。ちなみにストラップは純正のオプションを新品で買った(付属していたのは黒いストラップだったのでやっぱり白いのがいいよね的な)。
OLYMPUS PEN E-PL7 14-42mm EZレンズキット ホワイト ミラーレス一眼 E-PL7 EZ LKIT WHT
- 発売日: 2014/09/20
- メディア: Camera
このなんか女子カメラ感満載のモデルにまさに今回の変態レンズを付けてみるとこんな感じ! ちょっと変。
ということで実際に撮ってみました。レンズ側のオート機能は効かないので、マニュアルフォーカスで絞りも手動になります(ISOとシャッタースピードのみ自動調整)。
城ヶ島の展望台で下を向いて撮ってみると、さすがに画角220度。リトルプラネット的な表現がアナログ的な光学系のみでできる!
F2.8で撮影。特に周囲が若干甘くなったり、太陽の部分がちょっとキラキラすぎる感じ。
F16で撮影。やはりこちらの方が落ち着いている。
下を向いた状態で歩きながら動画を撮ってみるとやっぱりこんな感じのリトルプラネット。結構PENがボディ側の手振れ補正を頑張ってくれているみたいだな。面白い。
ちょっと近所に花を撮りにいってみました。芍薬。
菖。こういう小さな対象を思い切り寄って撮るのも面白いレンズだな。
ということで、まあ細かい画質のことは置いておいて、とても面白いレンズだと思う。しかも10万ポンドのレンズはまさかこんな恐れ多い使い回しはできないよなぁ、的な粗雑な用途にも安心して使える価格帯がとても良い。
それにしてもマイクロフォーサーズ用の怪しい中華レンズって他にも色々あるのだな。ここら辺結構気になっている。
25mm F0.95、フルサイズ換算50mm。
650mm-2600mm F8、ただしテレコンバーターとのセットなのでレンズ単体では650mm-1300mm、フルサイズ換算1300mm-2600mm(テレコンバーター使用時5200mm)。
なんか色々とおかしいけどまた価格もちょっと良い意味でおかしい。5200mmあったら普通に土星の輪とか写るよな。とか思ったらもう撮っている人がいた。これはボディがEOS Revel T2i(日本モデルでEOS Kiss X4)なので、撮像素子がAPS-Cだから、もしマイクロフォーサーズに使うともう一回り大きく写るはず。
恐るべし中華レンズ。