xckb的雑記帳

身の回りにあったことを雑多に語ります。

未粉でんぷんを使った鶏の竜田揚げは美味しい

大人も大好き、子供も大好き、鶏の唐揚げ。中でも俺は竜田揚げと呼ばれる、肉にのみ下味をつけ、そこに粉の衣をまぶして揚げるやつが超大好きだ。特に揚げたての、カリッとした衣の中からジュワッと染み出す油。至福の味である。

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そんなわけだが、しばらく前からよりクリスピーな食感を求め、片栗粉に上新粉をブレンドしたりと色々試してみていた。だが最近「未粉でんぷん」という存在を知ったことで、この辺りがさらにクオリティ高く実現できる事が判明したのだ。

これが未粉でんぷんだ。未粉でんぷんとは、要するに馬鈴薯、つまりジャガイモの澱粉を取り出した物、すなわちいわゆる片栗粉の一種だ(本当は片栗の球根から作るものが本物の片栗粉だと思うけれども、そんなもの食った事ないぞ)。

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では普通の片栗粉との違いはどこにあるか、というと、通常よりも低い温度で澱粉をゆっくり乾燥させる事で作るらしい。これによって品質を保てる上に、粒を保った状態にする事ができるとのこと。袋をコネコネすると普通の片栗粉と全く違ったザクザクした感触になっている。

こいつで竜田揚げを作ると…これが全然違うんだ。もう、これが理想のクリスピー加減。クリスピー&ジューシー。最高。

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さらに嬉しいのは粒が大きいので油が汚れにくい事。普通の片栗粉って結構粒が小さいので油に紛れて、油濾しも通り抜けてしまう場合があって悩ましかったのだが、これは格段に油が汚れない。そういう面でも最高!

ちなみに、ついでに澱粉の仲間ということで、コーンスターチとタピオカ粉でも竜田揚げを作ってみた。

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コーンスターチはかなりカリカリとクリスピーに仕上がった。これ、普通の片栗粉よりも下手すると美味いんじゃない? タピオカ粉はカリカリというよりはサクサク。とはいえ正直普通の片栗粉とあまり違いがわからない。まあ、キャッサバと馬鈴薯、両方芋だからな。

ともあれ、いずれにせよ未粉でんぶんが最高だけどな!

ちなみに、冷めるとどうなるのか、という感じだけど、揚げたてほどの差はない。とは言え、やはり未粉でんぷんが一番クリスピーさを保っている感じで、良いと思う。

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未粉でんぷんは、カワハラデンプンと中村食品産業のものがあるようだが、両方使ってみた結果としてはどちらかといえばカワハラデンプンの方がより好みかな。カワハラデンプンはAmazonでは見つからなかったけど楽天にはある。

hb.afl.rakuten.co.jp

(2021年5月18日追記)色々と検索していて、もう一つ未粉でんぷんを発見。カドヤ株式会社の「つぶつぶ片栗粉」だ。

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この商品の利点は結構広い範囲のスーパーで売っていること。とはいえ販売店リストを見ると、とても遍く売っているとはいえないのが残念(しかもうちの近所でリストをチェックしてみるとかなりの販売店がすでに閉店していてそれも残念)。残っている中で一番近いスーパーに行って買ってきた。同様に竜田揚げを作ってみたがこれもかなり美味い。

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でも150gのパッケージだとあっという間に使い切ってしまうな。下のレシピで竜田揚げを3回作るのはちょっと難しい量。近所のスーパーで売ってれば、通販の送料がかからないので良いのではないか、的な感じかな。

ちなみに、揚げ物以外の料理に未粉でんぷんを使ってみよう、ということで、たとえば麻婆豆腐のとろみ付けに使ってみた。

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うん、まあ正直、竜田揚げほどの明確な違いはないな。とろみ加減も美味しかったけど。とはいえ、うちの片栗粉需要を全部これで賄ってもいいかも…と思ったけど、餃子や焼売のあんの補助やもち取り粉とかの用途には使えないっぽいか。業務用パックっぽい10kgはさすがに使いきれんよなぁ。地道に800gのパックでいこう。

とりあえず今日の竜田揚げのレシピをメモ(肉900g)。我が家では基本的にこのレシピを肉の量に応じて適宜調整して竜田揚げを作ってる。強めににんにくを効かせるのが好きなんだよね。

材料はこれだけ。

  • 若鶏もも肉 3枚 約900g
  • 醤油 大さじ5
  • 日本酒 大さじ2
  • 三温糖 大さじ1
  • にんにく かなり大きいやつ1片、普通なら2〜3片、まあ好みで
  • 生姜 おろした状態でにんにくより少し少ない感じ
  • 未粉でんぷん 適量
  • 揚げ油 軽めのオリーブオイルが最高(高いけど)

作り方

  1. ニンニクと生姜をすりおろしてボウルへ
  2. さらに醤油、日本酒、三温糖をボウルに足してかき混ぜる
  3. もも肉を適当な大きさにカットしてボウルへ(目立つ脂はカットしておく)
  4. ボウル全体をかき混ぜて45分くらいおいておく(途中で数回混ぜ直す)
  5. 揚げ油を170度くらいに
  6. バットに未粉でんぷんを入れ、汁を軽く切った肉にまぶしながら揚げていく(うちの揚げ物鍋のサイズだと3回に分ける必要があった)
  7. ほどほどに軽く揚がったら油切りバットに乗せていく
  8. 揚げ油を190度くらいに
  9. 順々にもう一度揚げていく(これも必要に応じて複数回に分ける)
  10. できあがり

適当に間隔開けて二度揚げしておけば、結構大きく切り分けても確実に火が通るよ。クリスピーさも増す。さらに、二度揚げ目は比較的短時間なので、複数回に分けて揚げても、仕上がりの温度がそれほどバラつかない。しっかり肉に味がついてるので、お弁当にもいいよ!

では未粉でんぷんで素敵な竜田揚げライフを!

(ちなみに、余ったタピオカ粉はわらび餅にしていただきました。本来わらび餅はわらびの地下茎で作るものだろうという片栗粉的ツッコミはなし!)

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