Search Suggestion Banとは、Twitterにおいてあるユーザのツイートが大多数のユーザからの検索結果(ハッシュタグの検索を含む)から隠されてしまうというペナルティです。
そのSearch Suggestion Banに関してこちらの記事を書いたときに、正確にしようと思ったらどんどん長くなってしまい反省している今日このごろ。
これを書いてから、Twitterを「Search Suggestion Ban lang:ja」で検索してみて、思ったよりずっと誤解が広がっているということに気がつきました(もちろん検索は、Search Suggestion Banされたユーザのツイートを検索できるアカウントで行いました)。
特に、実際よりもはるかにSearch Suggestion Banの効果を小さく誤解させるような俗説は、食らってしまった人が安心できるという効果はあるかもしれませんが、実情を知らずに安心するということはあまりいいこととは思えません。
ここでは、すでに上の記事で紹介したことではありますが、3つの大きな誤解について短く説明します。
誤解1「ログアウト中の検索ができなくなるだけで影響は小さい」
これは最も酷い誤解です。前の記事にも書きましたが、判定サイトのshadowban.euがなぜかこういう文言を残しているためにあまねく広がってしまっています。実際にはこれは全くの嘘です。
そもそもログアウト中というのが本人なのか検索するユーザなのかわかりませんが(おそらく後者)、詳しい話は前の記事に譲るとして、本人のログイン状況にも検索するユーザのログイン状況にもかかわらず、条件が揃えば必ず発動するのがSearch Suggestion Banです。
正しい条件は以下のとおりです。
- 以下の例外を除いたすべてのユーザの検索結果から、ペナルティ対象のアカウントのツイートを排除する。
- 例外1: ペナルティ対象ユーザ自身
例外2: ペナルティ対象ユーザのフォロワー- 例外3: Twitterの検索設定で「センシティブな内容を表示しない」をオフにしているユーザ(デフォルトはオン)
要約すると、自分とフォロワーと、検索設定をわざわざ変更しているユーザ以外からは検索されず、ハッシュタグとかつけてつぶやいてもほとんどの場合無駄、というのがより正確な理解となります。ログアウト状態とかは関係ありません。
誤解2「エロ絵師やVTuberなどへのペナルティで一般人には無関係」
あの記事を書いてから自分のフォロワーさんにもSearch Suggestion Banを食らっている人が多数いることが発覚しましたが、どの人もエロイラストを上げたりVTuberみたいなことをしたりとかしているわけではなく、ごく普通のtwitterユーザです。まあ、普通のユーザよりはツイート量は少し多いかもしれませんが、とても多いという程ではなく、もちろんツイ廃とか呼ばれる人とはまったくレベルが違います。
ごく普通のTwitterユーザに対しても、何の理由かはわかりませんが普通にSearch Suggestion Banは広がっています。
誤解3「しばらく大人しくしていればすぐに解除される」
Search Suggestion Banに関して、しばらく大人しくしていれば解除されるということで試みている人がいるようですが、それで解除されるのはSearch BanやThread Banです。
Search BanはSearch Suggestion Banの上位互換なので、Search Banが診断された人は(おそらくみんな)Search Suggestion Banも診断されます。そのため、しばらく大人しくした結果としてSearch Banが解除されると、一緒にSearch Suggestion Banも解除されたようにshadowban.euでは見えます。これがSearch Suggestion Banもおとなしくしていればすぐに解除されるという誤解の原因になっているかもしれません。
(これが連鎖解除されない人も少数いるようですが、もともと本当にSearch BanとSearch Suggestion Banの双方を同時に食らっていたのかもしれませんね)
前の記事で調べたとおり、自分がSearch Suggestion Banであることを意識したユーザの予後を調べた限りでも、約3ヶ月後の解除率は推定20%程度です。つまり8割は解除されません。
ということで、よくある誤解3つを解説してみました。残りの詳しい話は前の記事で。
xckb.hatenablog.com