xckb的雑記帳

15年ほどWeb日記をつけ続けていたのですが2012年で一旦休止、1年半ほど休んで新天地でぼちぼちのんびりまた始めてみることにしました。

IQ-KEYと懐かしのカプセラ:たまには知育玩具の話でも

突然ですがカプセラって知育玩具を皆さんご存知ですか? 1970年代に三菱鉛筆から発売されていたもので、モーターや歯車などが入ったカプセルをつなぎ合わせることで、いろいろな動くおもちゃを組み立てることができるという知育玩具でしたが、1980年代には生産中止になり、入手できなくなってしまいました。その後、2000年ごろにバンダイからちょっと雰囲気を変えて販売されていたようですが、これもいつしか生産中止となり、入手ができなくなってしまいました。

三菱鉛筆バージョンもバンダイバージョンも、オークションサイトなどで(未使用品なども)まだ取引されているようですが、特に三菱鉛筆バージョンはすでに40年ほどが経過したプラスチックのおもちゃであり、強度に問題が生じていたり、ゴムの部品が融着したりしていたりとなかなか難しいところがあるようです。

そんな中で、以前から韓国で販売されていた「IQ-KEY」(なるほど韓国っぽいネーミングだ)というカプセラに瓜二つのおもちゃがあったわけですが、三菱鉛筆バンダイもカプセラの販売をやめてしまったので、これが新品が容易に手に入る唯一のカプセラのクローンでした。実は私は以前、電子ブロックの復刻版が出た頃に、懐かしの知育玩具の現在について色々調べていて、その時にIQ-KEYにちょっと注目していたのです。

復刻新装版 学研電子ブロック EX-150

復刻新装版 学研電子ブロック EX-150

その当時から正規のライセンス品であったかどうかは謎ですが、現在、IQ-KEYのサイトを読むと次のように書かれています。

開発したのは日本の三菱鉛筆で、カプセラの名前で売られていましたが、その後、権利が譲渡されたため、現在は韓国製です。国際基準の安全性を満たしており、世界各国で販売されております。日本向けの説明書も同梱されていますので、ご安心ください。

iqkey.sciseeds.com

ということで、こちらの記述によれば、少なくとも現在はカプセラの正当な後継的な扱いになっていると考えて良いようです。少なくとも「日本正規品」を名乗るパッケージが販売されるようになっているということは、三菱鉛筆バンダイとの権利関係はクリアになっていると考えていいのではないかと思います。

【日本正規品】IQ KEY PERFECT1000

【日本正規品】IQ KEY PERFECT1000

そんなわけで、かつて三菱鉛筆バージョンを散々子供の頃に楽しんだ記憶のある自分としては、うちの少年(保育園児)にこのIQ-KEYを買うことを検討したのですが…一方で、以前調べた時に、品質に関して今ひとつというブログ記事もいくつか見ていたので、ちょっと二の足を踏んでいたのです。その上で以下の公式サイトの記述を見て、まあ試しに買ってもいいかな、と思いました。

①ギアの性能が上がり、騒音が軽減され、力の伝達効率が向上しました。

②金属シャフトがはめ込みプラスチックシャフトになり、部品がはずれにくくなりました。

③タイヤのゴムが柔らかくなり、はめ込みやすく、はずしやすくなりました。

④水上で動作した場合、モーターが濡れて壊れる事象が頻発したため、水上で動かすモデルの設計図を削除しました。

...(略)...

従来品においては、ご購入された皆様より多くのご意見を頂き、その内容は全て、製造社に伝えました。
そして、2015年11月、あらゆる性能が向上されたIQ KEYのリニューアルモデルが完成し、日本での発売が決定しました。

iqkey.sciseeds.com

そうは言っても色々と不安は有るので、まずは試しに自分で価格の安い小さなセットを買ってテストしてみることにしました。これです。

【日本正規品】IQKEY ARMORED TASK-FORCE

【日本正規品】IQKEY ARMORED TASK-FORCE

この安いセットは、モーターと電池との接続がリード線を使うタイプではなく、簡単な一体型プラグでつなぐようになっているので、電源周りはよくわかりませんが、少なくとも以前のバージョンで品質面での指摘をいくつか見た歯車のカプセルなどのパーツは快調に動き、楽しめることを確認しました。

というわけで、うちの少年用に一番標準的っぽい、PERFECT 1000のセットを買ってみたのです。

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箱の裏には韓国語が見当たらないので、インターナショナル版ということなのかな?

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まあ、実際はリモコンキットとのセット商品を買ったのですが、最初はリモコンキットを渡さずに基本キットだけで楽しんでもらおうということで、リモコンキットは隠しておいて、PERFECT 1000の部分だけを使ってもらうことにしました。

【セット商品】IQ KEY PERFECT1000 + リモコンキット(アップグレードパックB)

【セット商品】IQ KEY PERFECT1000 + リモコンキット(アップグレードパックB)

中身はこんな感じ。自分がいじっていた三菱鉛筆バージョンのカプセラとは結構違った色使いだし、いくつかのパーツは見た目が変わっていたりするけれども、まあこれはこれでデザインとしてはありだと思う。

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心配していたマニュアルだけれども、そもそも文字自体がパーツ名の数字とアルファベットしか存在しないので、とりあえずそのあたりは問題なく読めるうちの少年には特に問題ありません。

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とりあえずうちの少年、最初のうちはおっかなびっくり最初の方のモデルを、私のヘルプありの状態でで作っていたりしましたが…。

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いつの間にか勝手に、オリジナルのモデルを作ることに挑戦していたりしてなかなか頼もしい。とは言え、やっぱりうまく動かなかったりするのでどうして動かないのか質問してくるのがまた面白い。

そんな彼のこのオリジナルモデル、なんか、力が掛かりそうなところとかにちゃんと筋交いを入れているところにやや感心した(まあ、マニュアルに載ってたどれかのモデルの格好をベースにしているかもしれないけれども…と思って調べてみたけど、あんまり似た構造のものがない)。

で、よく見ると、4輪駆動で動くようになっていたんだけれども、前後の車輪の軸の回転数が異なっており、さらに前後のタイヤのサイズも違う。これは当然動かない。

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「これ、よく出来てるけど、違う速さで前のタイヤと後ろのタイヤが進もうとしているから動かないんだよ」
「へー」
「後ろのタイヤを歯車から切り離して、自由に動くようにすると多分動くよ」
カチカチ(ちょっとだけ組み直す)
「おー動いた!」
「わー」

youtu.be

「街を走ってるいろんな車も、前と後ろのタイヤを両方動かして走るのは少なくて、たいてい前だけエンジンに繋がってたり、後ろだけエンジンに繋がってたりするんだよ。うちの車はどうだと思う?」
「うーん…うしろ?」
「残念、前だ」

それにしても、こういう反応を見ていると、この世代の子供にとっては、抽象的なプログラミングの世界とかよりも、目に見えて機械の動きがわかるモーターや歯車とかから何かを作るという作業のほうが、具体的な分より興味が沸くんじゃないかな、と思ったりする。

こういうおもちゃで、モーターや歯車の生み出す動きを自分で考えて作っていくという体験を積んだほうが、あとでそれらを抽象化した世界に行くときにも役に立つんじゃないかな、とか。あんまり根拠ないけど。

ちなみにこのあと、モーターの端子が接触不良で初期交換してもらったんだけれども、わりとサポートさんに迅速に対応してもらえました。よかった。そしてモーターが使えない間は、私が最初にテストで買ったキットのモーター(簡易版で減速ギアがモーターのカプセルと一体化されていて、スイッチ内蔵の電池ボックスへの接続もリード線を使わずにプラグで行う)で、工夫してPERFECT 1000のモデルの方のモーターとスイッチと電池をそれに置き換えて動かす遊びとかやっていて、それはそれで面白かったと思います。

ちなみにこれがそのモーターと電池のボックス。

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うちの少年、こっちの小さなキットの方のパーツとマニュアルも箱に足しておいたら、あっという間にこの戦車を組み立てていたのでちょっとびっくりしました。この、片方64ピース合計128ピースのキャタピラもいつの間にかサクサク繋いでいたからなぁ。

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というわけで、しばらくこのIQ-KEYで遊んでいますが、やっぱり幼児には取り外しに力が必要なパーツの組み合わせとかはいくつもあり、その時は協力してあげる必要があるようです(外すための補助的な道具もついてくるんですが、それでは解決できない組み合わせがある)が、組み立てるときにはほとんど助けはいらないようです。

ちなみに、さっきのオリジナルモデル、なかなか良くできていると思ったので、リモコンキットのパーツを付け加えてリモコン対応モデルに私が改修してみました。

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私が子供の頃のカプセラにはなかったリモコンパーツ。なんか中でLEDが2つ点滅していて、ちょっとカッコいい。

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これで手動でスイッチを動かさなくても良くなったので、壁にぶつかることも少なくなるだろうし、前後に好きな時に進めるし、なかなかいいな。とは言え、やっぱり手動のスイッチを一旦経験してからこれを見たほうが色々と学ぶことも多そうだね。

youtu.be

ちなみに、リモコンの入ったセットは各種パーツが青系で統一されているように商品写真などからは見えるけれども、実際はアップグレードキットでそれらの色は気にせずに、必要なパーツだけが追加されるようになっているため、組み立て図などの色は無視して組み立てる必要がある。まあそのあたりはうちの少年は特に問題なく感じているようなのだけれども、こだわりが強い子だと気にするかもしれないので注意。あと、大きなホイールのパーツが説明書と少し異なったデザインになっていたりするので、そのあたりもちょっと補足が必要なようだ(これはうちの少年の指摘で気がついた)。

あと、三菱鉛筆バージョンにはあった、回転に同期して電球を明滅させるためのカプセルとか、伝説のクラッチつきギアのカプセルとかあればもっと良かったんだけれどもなぁ、とは思わないでもないかな。多分前者は耐久性に難があったのかもしれないけれども(十分減速させてから使わないと大変なことになりそうだ)、機械的な装置と同期して電源をコントロールできる仕組みはやっぱりあったほうが色々楽しめそうだ(このセットでは電球は点灯したままにしかできないので灯台みたいな点滅する光源を作れない)。まあそのあたりは大人の力で改造して作る手もないではなさそうだけれどもね。今は3Dプリンタとかの最終兵器があるし(笑)。

ということで、色々細かい問題はあるし、一部パーツの初期交換もあったけれども、総合的にはそういう部分も含めて結構楽しめている、という評価になるかな。

子供の頃にカプセラを楽しんだ人にはこの魅力の説明の必要はないと思うし、オリジナルのカプセラのコンセプトは、40年の時を経ても未だ古くなってはいないと思うので、知らなかった人にもオススメできると思う。

ということで、このデジタルなご時世ですが、このアナログな知育玩具、もう少し有名な知育玩具になって、息長く売れ続けてほしいものです。