さて、今年も生田緑地の岡本太郎美術館で開催された「岡本太郎現代芸術賞展」に行ってきました。なんやかんやで私が生田緑地界隈から引っ越した後も毎年通っているこのイベント。今年も3歳になったうちの少年を連れて行ってまいりました。
まずは館内に入る前に、屋外の「母の塔」のところで子供と遊んでいたのですが、「やきいもやさんのくるま、いないねー?」と訊かれてしまいました。なんと去年の岡本太郎賞受賞作だった、Yottaのデコ焼き芋販売車を覚えていたらしい。そういえば無茶苦茶気に入ってた感じだったもんなぁ。今年は屋外には特に現代芸術賞展の展示はなく、静かな感じでした。
(去年のレポートはこちら)
ちなみに、うちの少年が今回一番気に入った感じの作品がこちら。特別賞受賞作である、笹岡由梨子さんの「Atem」。ちなみに私が一番気に入った作品もこれ。気が合うなぁ。
後ろのスクリーンに実にシュールな動画が流れる中、画面の左右からストローで水に息を吹き込むシーンで、画面目の前にあるプールからボコボコボコと泡が立つのです。うちの少年、食い入るようにじっと見つめていました。
こちら、ファットマンを実物大で再現したTEAM WARERAの「FAT WOMAN〜虹色の雨が降る〜」。
三角瞳「Vacant」。リクルートスーツの女子が印刷されたチラシがダンボールやらカートやらにクシャクシャに積まれて大売り出し在庫処分状態です。
うちの少年が2番目に気に入っていたのがこれかな。森本孝『ハルキゲニア、生活の悩み 五億年前の海で、ハルキゲニアも悩んでいる。「左列の真ん中の足が、なにかおかしい。」』というタイトルの作品。そりゃ大変だ、ハルキゲニア。
なぜか、作品のこの部分が特に気に入ったらしく、じっくりと眺めていました。何がそこまで彼を惹きつけるのだろう?
こちらは、盛り土のところにいろいろな人がジャンプして、その跡を型どりして表裏ひっくり返したような作品。二藤建人「反転の山/国の器」。いろいろな人が盛り土にジャンプする制作風景のビデオとセットで展示されていました。手の跡とか足の跡とかが凸凹反転していて、土なのに妙に生々しい。
川久保ジョイ「二百万年の孤独」。黒いカーテンに囲まれた中に入ると上下の合わせ鏡の空間が広がります。上を向くとこんな感じ。
下を向くとちょっと怖い。
ちなみにこういう柔らかい素材で床に直置きの作品の近くでは、子供連れはかなり気を使いますね。國本翼「裏社会」。
こちらが岡本太郎賞の受賞作品、三宅感「青空があるでしょう」。こういうパワフルな作品は面白いですね。
ちなみに岡本敏子賞は、最初の写真の左側に写っているお墓です。作品紹介パネルの材料のところに「醤油、米、その他」と書いてあって、要するに煎餅です。作品のタイトルは、折原智江「ミス煎餅」。
そしてうちの少年、家に帰ったら「Atem」のBGMを口ずさみつつ、『ハルキゲニア、生活の悩み 五億年前の海で、ハルキゲニアも悩んでいる。「左列の真ん中の足が、なにかおかしい。」』にインスピレーションを受けたがごときインスタレーションを、自分のおもちゃ箱をひっくり返して作ってました。どうも今年のTARO賞作品、かなり気に入ったらしい。
そんなTARO賞の作品展は、2016年4月10日までの開催です。そして、どうやら次の企画展は岡本太郎と沖縄に関するもののようです。おお、久しぶりの沖縄関係ですか。絶対に行く!