xckb的雑記帳

身の回りにあったことを雑多に語ります。

サクラダリセット第22話:「相麻が命をかけて届けようとしてくれた伝言の、全てなんだ」

こちらの続き。

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唐突だが、しばらく虫垂炎で入院していたのだった。所謂盲腸ってやつ。そして水曜日にも入院していたので「サクラダリセット」の第23話が久々にリアタイ視聴できなかったのだけれども、twitterとかをあえて「サクラダリセット」とかのキーワードで検索しなかっただけで、十分にネタバレを遮断できてしまったというのが実に残念といえば残念なことだ。たとえば「けものフレンズ」とかで同じことをしようとしたら確実にtwitterに限らず、各種ブログとかを読むのをかなり控えないとネタバレ砲撃を食らっただろうからな。

で、退院後に早速第23話を見たわけだが…そう来るか。

まあそんなわけで、入院中で感想を書けなかった22、23話について頑張って書いてみようと思うけれども、まずは第22話「BOY, GIRL and the STORY of SAGRADA 3/5」からだ。

最終章の折り返し地点。ケイは21話で使った未来視の結果を用いて、最適な行動を取る。

岡絵里の切り崩し

まずは岡絵里を自分の味方につけること。浦地一派でもっとも御しやすそうなメンバーであり、既に最初のループでは浦地にあまり信用されていなかった(そもそも浦地の目的も聞かされていないし)。だが敵に回った状態では非常に厄介な能力の持ち主だし、浦地の計画でも、危険な能力保持者の能力の凍結という、それなりに重要な任務を果たす。

とりあえず敵の持つもっとも落としやすそうな武器を奪い、自分の武器にするケイの戦術は非常に正しいな。

…それにしても、このケイの超上から目線の説得はひどい(笑)。岡絵里じゃないけど俺でもひどいと思う。岡絵理に同情する。でもケイに関して色々こじらせている岡絵里には、これが最適な方法だったのだろう。

ケイ「僕はこう言っているんだ、ギブアップするから助けてくださいと」
岡絵里「なにそれ、そんな偉そうなギブアップ見たことない」
ケイ「岡絵里、僕を助けろ。それで君の完勝だ」

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(出典:「サクラダリセット」第22話)

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そういえば岡絵里って、登場時から管理局の偉い人に利用されているって話が出ていたよな。そもそもなんでケイの前に現れたんだっけ? …と思い出すと、佐々野弘幸の例の「写真」の能力を、岡絵里が浦地(この時は声のみの出演)の指示で封じたことからだったな。で、その時点では写真がそれ自体で能力を発現することを浦地は把握していなかったと。

そして、岡絵里いわく偶然「魔女」の家に来た時に、そこにちょうど呼び出されていたケイに会ったと。その時に宣言したのは、マクガフィンをケイから奪うことと、リセットを春埼美空から奪うことだった(ただしこれは直後にリセットされる)。

岡絵里「偶然だよ偶然、超びっくり。難しい顔した先輩がいるんだもん。だからからかって遊ぼうかと思って。ケケケ」

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(出典:「サクラダリセット」第6話)

この時は、ケイと春埼を岡絵里が攻撃したのは、魔女が自分の計画を実現するためで、浦地の指示ではなかったようだけれども、浦地は岡絵里の思惑は承知していたようだったな(魔女の能力を奪うなら云々とけしかけていたし)。おそらくこの時点では、浦地は岡絵里を使って、初代魔女を復活させる可能性のある佐々野の能力を封じることで、「魔女の死」をより確実なものにしようとしたのだろう。

それにしても、終盤まで見た上で再度序盤を見ると、ストーリーが全く違って見えてとても面白いな、サクラダリセット

カラオケボックスでの「会議」

そして岡絵里を、ケイとゆかいな仲間たちの集合場所のカラオケボックスに連れて行く。普通にカラオケのリモコンをいじったりしながらケイを迎える皆の表情が面白い。特に春埼。宇川のドリンクがポッキー満載なのも良い。

ケイ「お待たせしました」

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(出典:「サクラダリセット」第22話)

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時を同じくして浦地、最初の能力暴走事件が発生しないことで、ケイの関与を確信する。その上で岡絵里が来なかったことについては、完全に想定内と思っていそうな雰囲気だ。本当に、岡絵里のことは見事なまでに信用してないな。

浦地「あの少年が何かしたんだろう」
索引「岡絵理も、待ち合わせ場所に現れませんでした」

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(出典:「サクラダリセット」第22話)

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とりあえずケイは現状と浦地の計画についてみんなに説明する。浦地の計画のキーとなる宇川には、自分の正義を確認して欲しいと告げる。宇川は管理局の仕事はしているものの、2年前にケイが相麻菫の死の件で管理局と問題を起こした時に、ケイの側についてくれたという過去があるわけで、正義の基準はあくまで自分にある人なのだ。ケイは浦地と戦いたいのではなく、議論したいだけだと説得する。

ケイ「宇川さん、あなたは僕を観察してください。僕はあなたにとっての正義でいられる自信がある。それが正しいのか、間違っているのか、あなたが近くで観察してください」

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(出典:「サクラダリセット」第22話)

ちなみに、宇川が2年前のトラブル時にケイの側に付いていたことは、第4話でさりげなく示されている。回想シーンで、管理局員たちと対峙するケイの横にいるのは、春埼と宇川だ(レイアウトのマジックで宇川の顔は出ていないけれども)。

索引「君の目的は、何?」
ケイ「女の子を生き返らせたいんだ。それができる能力を探してる」

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(出典:「サクラダリセット」第4話)

そして浦地からかかってくる電話。ここでなんとか浦地を会談に引きずり出すケイの交渉が見事だな。しかし、1時間後に会談を設定してセーブなどの準備をする時間を与えないことも、ケイには一応未来視で見て想定内だったんだろうな。相麻菫に正午まで帰ってこないようにという指示を21話でしたということは、元々浦地との交渉を正午までに終えるつもりだったということなのだろう。

ケイが仲間たちに、協力してくれるかどうかの考える時間を30分与えて待つところで、未来視で既に何が起こるか知っている上で人と関わるやるせなさを感じ、そして同じ想いを一生感じていたはずの相麻菫に思いを馳せるところがとてもいい。

ケイ「僕はあの5人に、選択肢を与えたふりをしただけだ。彼らが何を選ぶのか知っている。僕は逃げてきたんだよ。どんなに誠実な言葉でも、相手の答えを知ってから話せば、嘘みたいだ」

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(出典:「サクラダリセット」第22話)

そしてそれに対する春埼の返答も実に素晴らしいし、この春埼とのやり取り自体が、相麻菫が与えてくれたことだということをケイがしっかりと認識しているというところも最高だ。22話で最高のシーンは個人的にここだと思う。

春埼「よかったです。あなたは、いつも我慢してしまうから。ちゃんと逃げ出して、良かったです」
ケイ独白 (春埼にまた語りかけられるのは、相麻の力だ。これが、たったこれだけのことが、全てなんだ。相麻が命をかけて届けようとしてくれた伝言の、全てなんだ)

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(出典:「サクラダリセット」第22話)

カラオケボックスに現れる浦地

ということで、カラオケボックスに現れる浦地。浦地のこのセリフが実に浦地らしくてよい。

浦地「管理局員は勤務中、歌ってはいけないことになっているんだ」

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(出典:「サクラダリセット」第22話)

ケイは浦地と話し合うが全くの平行線。ここは既に想定内だったのだろう。適当に話を流して同意したふりをして握手をし、そしてさらに加賀谷とケイを握手させようとする浦地。最高すぎる。

浦地「さあ、握手だ」

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(出典:「サクラダリセット」第22話)

いやここ、原作未読組としては「一体どうするんだよこれ…」的に最高だったわ。そして加賀谷にケイが握手した時は、ラッキーさん並に「あわわわわわ」状態だったんだけれども、その瞬間、もうこの台詞のやり取りだけで大興奮。すげえよこのアニメ。

浦地「これで、終わりだ」
ケイ「いえ、これから始まるんですよ」

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(出典:「サクラダリセット」第22話)

岡絵理+坂上+村瀬のあわせ技で加賀谷のロック能力を無効化するとは! 浦地は、自分をこれで納得させることをケイは計画していたと考えたのか、「人の人格を踏みにじる野蛮な方法だ」とケイを責めるが、ケイはそんなことは考えていないのだろう。そして加賀谷の時間を10分巻き戻して能力を復活させた上で、管理局員に対して業務妨害のために能力を使った罪でケイを拘束しようとする浦地。

ここでケイがまるで悪役のボスのように笑い出すのが実によい。まあ、実際のところ春埼経由で未来を見ていたわけだから、全ての状況が見えていたわけではないのだろうけれども、まさに仕掛けていた罠に浦地が見事に落ちてくれた瞬間ではあったのだろう。

ケイ「 どうして時間を稼いでいたのがあなただけだと思うのだろう。こんなにもつまらない勘違いをするあなたに、どうしてあの相麻菫が手こずったのだろう。必要であれば、管理局を足蹴にする覚悟なんて、二年も前から出来ているんですよ。そんなことで勝ち誇られても困る。浦地さん、始まるのはこれからだ。」

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(出典:「サクラダリセット」第22話)

ところでここでも触れられた二年前のいざこざの詳細、どこかで描かれるのだろうか? もう残り少ないから無理かもしれないけれども。

そして突然のケイと浦地の足元の床が消滅し、スライダー出現。宇川さんの能力凄まじすぎる。それにしてもここまで無駄なカーブを遊びにつけなくても(笑)。そしてちゃんと浦地の着地の際にはクッションを一瞬出現させてくれる宇川さんちょっと優しい。

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(出典:「サクラダリセット」第22話)

ということで、浦地を無事に誘拐し、津島の車に拉致したケイ。そして管理局員なのにはからずも誘拐共犯者に仕立て上げられた津島の運命やいかに。来週に続く…。という最高の引きだったな。津島さん色々と可哀想すぎる。

津島「おいケイ、その高そうなスーツを着たおっさんは誰だ」

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(出典:「サクラダリセット」第22話)

ということで、今回もまた、あっという間の30分だった。唯一の不満は相麻菫が今回は回想以外で出てこないことだけだ。いやほんと、19話からの「サクラダリセット」の盛り上がりは素晴らしすぎる。本当に初期で切らずに良かった良かった。

長くなったので第23話については…ここで別記事に分けよう。続く。

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おまけ:聖地巡礼準備

このカラオケボックスのモデルとなったのは、ビッグエコー三鷹中央通り店っぽいことを発見(津島の車で去る時に奥に見えたアトレっぽい建物がヒントになった。実際にはアトレヴ三鷹)。

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(出典:「サクラダリセット」第22話)

なかなか再現度が高いな…。内装の方はどうなんだろう?

三鷹は他にも、第18話で、能力の暴走で異常成長してしまう木のところでも使われていたな。カラオケ店とは駅の反対側だけれども。

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(出典:「サクラダリセット」第18話)

木の向こうの路地が、津島の車が宇川を乗せて止まっていた場所。こちらも再現度が高い。


あと、あまりに有名な風景なのであえて解説はいらないような気もするけれども、岡絵里を説得していた場所からの景色は小樽の船見坂からの景色だな。

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(出典:「サクラダリセット」第22話)

うん。でもOPのタイトルバックの咲良田の地図だと存在していない筈の港湾施設があるのはちょっとおかしいかも(笑)。

そんなわけで、そのうち色々と訪ねてみたいものだな。

(追記)聖地巡礼に関する記事を書きました。

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