今年はメディア芸術祭の受賞作展示が秋にずれ込むらしい、ということを知った時に、同じ六本木でなんかMedia Ambition Tokyoっていうメディアアートのイベントが行われているということをついでに耳にしたので、会場の六本木ヒルズ・シティビュー(森タワー52階)にやってきました。
そもそも六本木ヒルズ森タワーのてっぺんにやってきたこと自体始めてだったりするのですが、これまたここまで高いところに登るのは人生初のうちの4歳児少年も一緒に展示を楽しむことに。
会場を入った所すぐにある、全天周の映像を中心とした展示。「TOKYO LIGHT ODYSSEY : future by LEXUS」(WOW)っていうタイトルで合ってるのかな。映像自体もなかなか面白かった。うちの少年はがっつりと引きずり込まれていた感。でも展示の性質からいって、夜のほうがより楽しめそうです。満員電車のなかをグルグル回転しながら抜けていくシーンとか実に面白かった。
こちらの立体作品、「Today’s happy colors!」(Yuki Matsueda)。
絵の具のチューブを絞り出したような質感をもった妙な立体感がたまらない。
これも同じ作品の一部かな? 場所によっては展示が難しそうだけれども。
そんなわけで興味ある方はこちらの出っ張ったところにあるQRコードにアクセス。
こちらは「Versus」(David Letellier)。2つのオブジェが互いに音を響かせ合い、軽いハウリング状態に周囲の音を取り込んで、それに応じて周りの羽根みたいなものがゆっくりと動きます。
眺めたり音を聴いたりしながら楽しめます。
こちらは通話を切る装置とか…。
角砂糖を消費する装置とか…。
そういう謎の装置を集めた作品、「Terada Exhibition」(Tomohiro Terada)。
あ、これ面白かったな。「Omotenashi Mask」(Yosuke Ushigome (Takram))。タクシーの中の日本人ドライバーと外国人観光客の英語による会話をモデルにしているんだけれども、日本人ドライバーが上手くないなりに頑張った英語で喋った後で、なぜか顔が埋め込みで外国人男性が入ってきて同じ内容を英語で流暢に喋り、外国人観光客が英語で流暢に喋った後、日本人(?)な女性の顔になって超絶ものすごい棒読み英語で同じ内容を喋るというのを繰り返す会話の作品。謎だ。
こちらは「Colloidal Display」(Yoichi Ochiai)。東京の街を背景に、シャボン玉液みたいなのに定期的に浸される丸い枠。このシャボン玉液による膜の後ろから超音波発生装置から細かい振動を加え、そこにプロジェクターで羽ばたく蝶を映し出す。これも夜のほうが綺麗に見えそうですね。
同じ作者の「Levitrope」(Yoichi Ochiai)。こちらはおそらく磁気で浮上した球体が自転しながら枠の上を公転する感じ。ゆっくりと回っていましたが、どうやってここまで安定して空中に球体を回せるのだろう? ちょっと謎です。
「silk print」(Digital Nature Group (University of Tsukuba, Yoichi Ochiai Laboratory))。蚕を平面に置くと繭を作らずに糸を吐き続けるのだそうです。そういう性質を利用して蚕に3d形状の部品を作らせるという作品。
「Think Evolution #1 : Kiku-ishi(Ammonite)」(AKI INOMATA)。アンモナイトの殻を復元。
その透明のアンモナイトの殻にタコが出合った時の映像…。そういう作品です。
「floatio」(Toshiya Yui+Tomohiro Yokota+Tomoko Hashida)。一番左の最初の場所の上に玉を乗せると、風を吹き出す口が傾きながら隣の場所に玉をリレーしていく作品。うちの少年が興奮しながら遊んでました。
「toki-series_♯01」(Akinori Goto)。これは静止画だとちょっとよくわからないんだけれども、2次元の輪郭線的イメージを時間軸に拡張し、それを細い光で照らすことである時間を切り取る、そういう作品です。
こちらは踊る人の輪郭線が、時間軸を円状に拡張されることにより、放射状に照らされる光と回転するこの作品で、人がアニメーション的に踊って見えます(説明が難しい…)。面白かった。
というわけで、その他にも色々な作品が展示されていました。遊べる作品もいくつかあったので、子供と一緒に遊びながら楽しく見て回りました。会期は3月12日(日)までです。
その後、せっかくなので森タワー53階にある森美術館にも行ってみました。現在の展示は「N・S・ハルシャ展」。
全く知らない方だったのですが、なかなか面白い展示でした。インドのアーティストさんのようですね。
この古いミシンで作られたインスタレーション、一室まるごと使っていてすごかったな。
実はミシンの上に乗っているのが国旗だったので、うちの少年は国旗の知識を沢山披露してくれました。
これは子供たちとのワークショップで作られた作品のようです。作成風景、楽しそうでした。
長辺が24メートル以上というこの巨大な作品。うちの少年が「どこからはじまったんだろうねー?」というなんか哲学的な問いを発していましたが、「ふたたび生まれ、ふたたび死ぬ」というタイトルになんか合っていていいですね。
そんなわけで出口近くにいたお猿さん?
ということで、全く知識ゼロで見たのですが、なかなか楽しめました。こちらは6月11日(日)までと、比較的長期間まだ開催しているようです。
全然関係ありませんが、ランチは諸事情でヒルズではなく東京ミッドタウンの平田牧場で食べました。うちの少年の人生初とんかつ体験に贅沢をさせてしまった感。ちなみに私はあえて平牧でとんかつを食べずに生姜焼きを選択。実は平牧の生姜焼きってとっても美味いんですよ。
私の中では、崎陽軒でシウマイ弁当を買わずに生姜焼き弁当を買うのと同様に、定番から外れたうまい生姜焼きシリーズとして分類されています。でもこの生姜焼き膳、いくら美味いとはいえ何と1,800円もするので、普通の人はロースカツ膳とか普通に食べたほうがいいと思うよ。